小説『青春の別れ』
作者:ミカエル()

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「あれーおかしいな;」

ユウを見失わないように追いかけていたつもりだったが
どうやらカイトはユウを見失ったらしい

「たしかここに・・・」

ふと体育館倉庫に向かうと、なにやらすすり泣く声が響いて聞こえる

「ユウ!!」

声が聞こえる方に視線を向けると
そこにはケイとユウの姿しか見えない

しかも
ユウがケイに抱きしめいている状態だった

「カイト・・・」

ユウは涙を流しながらカイトを見上げた

「ケイ、どういうことだ?ユウに何かあったのか?」

「・・女子にやられていた。まぁ、ユウにとってはいつものことかもしれないが・・」

確かに、ユウとは小学校からの付き合いだが
その頃から女子からの嫌がらせにあっていた

きっと、俺たちとしか行動していなかったことに原因があったのかもしれない

しかも
タケとケイ、カイトの3人はいつも目立つ存在であった
顔立ちがいいだけに、3人は陰ながら人気があったのだ

「ユウは女子に負けたことないじゃんか」

「ああ、でも今回は違う。小学校から一緒だった女子はそれを知っている」

「ってことはなんだ?他のやつらにやられたってか?」

「みたいだな。しかも男にな」

ケイの顔が一瞬にして悪魔と化した

初めてみるケイの表情にカイトでさえも後ずさってしまうほど威圧感がすごい




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