小説『青春の別れ』
作者:ミカエル()

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ノートパソコンを静かにパタンと閉めたケイの表情は真剣そのもの

すでに
戦闘態勢に入っているようだ
ついでにタケもw

「お♪じゃーいきますかっ」

準備ができたことを察したカイトは張り切って両手を上げる
空は青く澄んでいて綺麗だが
ケイとタケの表情は曇り空・・いやすでに雷が落第してもおかしくない

「さて、と。痛い目みないとわからない野郎に挨拶にでもいきますか」

ポキッではなくボキっボキッと指を打ち鳴らしながら歩くケイ

タケは物静かに歩く姿はとてつもなく怖い

「俺は見学で十分かなぁ♪」

そんな二人の姿を見て、カイトは出番がないと感じたのだろう
一人呑気に歩きながら二人の後を追う


そして、3人は学校の屋上へとたどり着いた
カイトはここに人がいるのか疑っていたが、屋上に足を踏み入れると男と女の姿が目に映った

「まじでいたんだw」

そうつぶやくと、ケイとタケの側から離れるとフェンスにもたれ見学の準備は完了

「よぉーてめぇら」

最初にタケから声をかけると、女の方からキャーーという奇声が飛び交う
さすが学校一のモテ男

「なんだてめぇら」

男の方からは喧嘩腰で近寄ってきた

「あーあーあー、近づいたら殺されちゃうよw」

そう言葉にした瞬間、ケイの右手が近づいてきた男の頬を直撃

一瞬の出来事に、他の奴らは恐怖に満ちた表情へと変わる

「借りを返しにきてやったぜ」

ニヤリと笑うタケの顔は悪魔そのもの
後の男共を次々に倒していく
倒れてもなお殴り続けるタケの手を、カイトが止めに入った


ケイは喧嘩してしまうと、加減というものをしらない
それが、あまり喧嘩をしない理由の一つだ

そして、暴走してしまったタケを止められるのはカイトしかいない

-30-
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