小説『青春の別れ』
作者:ミカエル()

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「席に着けーーーー」

バンっと出席簿を机にたたきつけ、生徒に威圧をかける

しかし怖くない・・

「えー、噂は広がっていると思うがー、今日から転入生が入ってくるぞー」

やる気のない声に、転入生を呼び上げると、ゆっくりと噂の双子が入ってきた

皆が息をのむほどの美男美女。
男は綺麗な顔立に長身の背、無造作にセットされた黒髪は男の顔をよりイケメンに見せている
耳にはピアスを数個、制服は乱れており、いかにも遊び人風

そして女の方はというと
腰まである髪は艶があり、整った顔立ちに清楚なイメージが強い
気が強そうな表情から何を考えているのかさえわからない
ユウと同じく、男子からはモテそうな雰囲気である

「紹介するぞー。黒谷 ショウと黒谷 エミさんだ。皆仲良くするよーに!!」

短文に自己紹介を終わらせると、担任は空いている一番後ろの特等席を指定した
二人は無言で席に向かうと静かに座った

「なぁなぁ。めちゃくちゃ絡みずらい感じだな」

カイトがおもむろにタケにそう言う

まぁ確かにカイトの言うとおりかもしれない

二人は二人の世界があるかのように、誰も寄せ付けないオーラが漂っている感じだ

「仲良くなれねぇ感じだな」

「は?別にいらないでしょ」

「おめーは仲間意識強すぎ。もっと視野を広げろ!」

「あー?うるせーw」

カイトは笑いながらもなんだか寂しげな表情をのぞかせる

それにはタケも深くは言わないことにした





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