小説『青春の別れ』
作者:ミカエル()

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放課後になり、ユウとケイの二人は先に帰っていなかった

タケも仕事があるとかいって先に帰り、
ショウは最近できた彼女と一緒に帰ることになっていた

そしてまた、エミとカイトの二人

ここ最近、二人きりでいることが多くなっていた
だから、カイトはエミの隣に依存するようになり、タケと同様の感情も持ち始めていた

でもカイトは知っている
エミが思っている人物が、俺の親友であることを

それでも気持ちに嘘はつけられない
俺は初めて、女を好きになることができたのだから


「なぁーエミ」

だから俺の中でエミは特別な存在で

「なに?」

タケを見つめるその瞳を独占したくて

「タケの過去、知りたくない?」

わざとタケから遠ざかるようなことをいいたくなった

「タケの過去?」

興味を示したエミが身を乗り出しながら食いついてきた

これを言ってしまってもいいのか、
タケを裏切ったような感覚が襲いかかってきたが
目の前にいるエミをみると、思わず口が開いてしまった

「教えてやるよ。それでもタケを好きでいられるかはエミ次第だからな」

「好きである以上、覚悟はできているわ」

強く見つめるその瞳が俺の心を苦しめる

君はそれでもタケを好きでいるのか・・・と、悲しみで溢れた


そしてカイトは
空を見上げるとゆっくりとした口調で話し始めた

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