ー翌日
カイトはタケと共に学校へ向かっていた
昨日の今日で、なんだかタケと一緒にいることが罪悪感を感じる
「なぁータケ」
「んだよ」
「俺、タケの過去話ちゃった・・」
「・・・エミに、か」
事情を悟ったかのようにタケは言う
「お前、俺のこと話したからって自分責めることはないぞ。もう過ぎたことだ」
「でもさ・・」
「バーカ。それだけで俺らの仲が裂けるようなことはねーよ。それだけで裂けるような仲じゃ親友なんざやってられねぇ」
タケの言葉がどれだけうれしいかタケ自身は知らないだろうけど
俺にとってはやっぱり、生きることの価値を教えられているよう気分になる
それほどタケの存在は俺にとって大きいものだ
「カッコイイこと言ってくれるねーw」
気が楽になったのか、カイトはいつものカイトに戻っていた
おちょくり始めるカイトに、タケは優しく笑う
そしてカイトはふと、タケを見て思った
今でもタケは、どこかでサキを探しているのだろうか、と。