小説『青春の別れ』
作者:ミカエル()

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「エーミりん♪」

タケは最近、エミに対してのスキンシップが激しい

朝からエミの姿をみると、駆け出しては抱きしめる始末

「やめろ」

そんなエミはいつものように冷たく突き放そうとするが
カイトが離れることはいつもない

「やーだカイトったら。変態!」

ユウからは変態と毎日言われ
ケイからは

「そんなんじゃ嫌われるぞ」と言われる

ケイはまるでカイトの心情がわかるかのよう・・

「えーーエミりんは俺様を嫌うはずねーし!」

「なんだその自信はw」

そしていつものようにショウがカイトをあざ笑うかのように煽ってくる

「てめーは黙ってろw」

「てめーがだまってろw」

二人の痴話喧嘩は恒例のもので、はたからみれば楽しそうに見える
じゃれあいから始まる一日がとても幸せに感じる

こうして6人で毎日一緒にいられたら、どれだけ人生が楽しいか・・

そう考えるようになって離れるのが怖く感じるようになっていた

「・・俺は、一人じゃ何にもできねぇ・・・」

誰もが聞き取れない声でそっとつぶやくカイトの表情は
とても悲しいものだった



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