ー第6章ー ずっと側にいられたら・・
「はーるがきーたーはーるがきーたーどーこーにーきたー♪」
愉快に歌うカイトの隣には静かに読書をするエミがいた
隣で歌うカイトに嫌気をさしながらも本に視線を集中させる
今は授業中
荒れている学校で授業をまともに受ける生徒など少ない
カイトは好き放題に歌を歌うし
ショウはカイトに対してイタズラを仕向け
タケは居眠りで、ケイはユウと共に授業に没頭。
読書をしているエミは一応、授業を受ける気などないらしいw
「おいおいカイトー!へたくそな歌うたってねぇでこっちこいよーい」
「あーwうるせー!てめぇの隣にいたら腐ってまうわーwww」
「俺なんか一瞬で賞味期限になっちまうわーw」
「なっちまぇ」
「てめぇがな」
意味のわからない喧嘩がまた始まった。
そんな二人の隣でエミの肩は怒りで少しばかり震えている
うるさくて読書もできやしない
それにケイの痛い視線も強くなってきたように感じる
そんな痛い感覚を感じ取ったのか、一瞬で二人は静かになった
そして昼になると
寝ていたタケが動き出す
お昼が唯一の楽しみなのだろう
「タケ坊ー屋上へゴー!」
「うるせーよてめぇは」
寝起きで若干、機嫌が悪いタケ坊さん
6人は一緒に屋上へ向かうと、弁当やら買ってきたパンなどを広げて食べ始める
毎日屋上で食べるため、タケやカイト、ケイとショウの美男子が見れるとあって
いつも屋上は女生徒で溢れかえっていた
しかも、屋上に足を踏み入れた途端の悲鳴めいた声はとてもうるさいものだった