小説『青春の別れ』
作者:ミカエル()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>


「ったく何やってんだお前ら」

腕を組みながらケイまでもが姿を現す
今日は一体何があるっていうんだ

「こいつが拗ねてんだよ・・わけわかんねぇ」

「はぁ?おい、カイト!何イジけてんだ、起きろ」

命令口調で言うもカイトはそのまま動こうとはしない

「喧嘩でもしたんかお前ら」

ケイがタケを見て言うが、タケは首を振り否定する

「仕方ない。ここでやるか」

「そうだな。まったく世話の焼けるやつだぜ」

そういうと、集まっていた皆が一斉に部屋からでていった

そっと布団の隙間から覗き、誰もいないことを確認するとカイトはベットから起きあがった

「なんだ?なんかあったんかな・・」

皆が集まるのは久しぶりな感じだ
今日は何かあったけ・・

カイトの頭が混乱するなか、その答えはすぐにわかった

「ハッピーバースデーイ♪」

いきなりユウが入ってきて、クラッカーを鳴らす
そして後から皆も部屋に入ってくると、いろんなご馳走を運んできた。

「は?なに?」

わけのわからないカイトは疑問だらけ

「今日はカイトの誕生日でしょ?」

カイトの隣に座るエミの手にはプレゼントがあった

「このプレゼント、タケと一緒に買いに行ったの。無理言って付き合ってもらっちゃた」

そう笑顔でいいながらエミはプレゼントをカイトの手に持たせた

カイトはそこで教室から聞こえてきた言葉が脳裏をよぎる

「はぁ・・・・・・・馬鹿な俺」

今更きづいてしまった
つきあってほしいといった言葉は、こうゆうことだったのか・・

「なに?」

エミが顔を覗かせながら聞くが、恥ずかしくて言えるわけがない

「べつに」

顔を真っ赤にしながらもカイトはタケに申し訳なく感じた

-76-
Copyright ©ミカエル All Rights Reserved 
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える