小説『青春の別れ』
作者:ミカエル()

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カイトの誕生日は皆で祝ってくれた

久しぶりに集まるメンツにとても興奮する

皆、忙しいはずなのに・・

「なぁカイト。お前、勘違いしてたろ?」

タケが隣に座ると、誰にも聞こえないように話し出す

「・・ごめん」

「ま。それほどお前がエミの事好きだってことだ」

「ああ」

「諦めんなよ」

そういうとタケは立ちあがり、「俺帰るわ、仕事できた」

皆に別れを告げ、一人先に帰って行った

タケは本当にカッコイイとおもう
だからこそ俺は、そんなタケに恋をした
でもそれはもう、過去のこと・・・・

「あーーーじゃぁうちらも帰るか」

ユウがいきなり声を張り上げると、ケイの腕を引っ張る

「ああ、そうだな」

ケイも何か感じたのか、俺とエミの二人を見ると立ち上がった

「おい」

まだ居座るショウにケイは声をかけた

「え?俺も帰るとか?」

ショウはエミを見て、一緒に帰ろうとしているようだ

「俺らと帰るぞ」

ケイが強引にもショウの腕をひくと、一斉に部屋からでていった

残されたエミはちょっと戸惑っている

「エミ」

カイトはエミの隣に座ると甘えだした
肩に寄りかかりジッとエミを見つめる

「そんな見ないでよ」

少し照れるエミがめちゃくちゃ可愛い!!!!
顔も赤い気がするのは気のせいかな

「プレゼントありがと」

笑顔でいうカイトの表情に、エミも微笑む
だから思わず、キスをしてしまった

好きすぎて気持ちが高鳴る一方
エミに傷をつけたかもしれない

エミは俺のことなんか好きでもないことぐらい知っている

エミが好きなのは俺なんかじゃない・・

キスをされたエミの表情は固まっていた
驚いているのに近いかもしれない

「・・ごめん、つい・・」

カイトがエミから離れると同時に
いきなり腕を引き寄せられエミの膝の上に倒れる形になった

そして「なんで謝るの?」

そういうとエミの方から俺にキスをしてきた

「・・・・え?なんで・・ッ」

「きづいてよ」

不貞腐れていうエミにカイトの顔は綻ぶ

「なーに?ちゃんと言葉にしなきゃ俺わからない」

いたずらっぽい笑みでエミの顔を押し寄せると再び二人はキスを交わした


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