小説『主人公総受け物語〜アニポケ編〜』
作者:天の河()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

第9話『サトシのポケモン達』

前書き

今回はサトシのポケモン達による会話シーンです。ジュカインが多少弄られキャラになってます(笑)


※ ポケモン達の会話シーンは、『 』で表現します。










 サトシ達は研究所に到着し、それぞれの時間を過ごしていた。その頃、研究所外の牧場では、サトシが今までにゲットしてきたポケモン達が何やら会話をしているようであった。


ケンホロウ『それでは、ベイリーフさんはそれ程までにサトシさんが好きなのですね。』


ベイリーフ『えぇ、あの優しい瞳と笑顔はもうたまんないわ。私がチコリータでサトシにゲットされて今に至るまで、サトシのことを嫌いになったことなんてないわ。そりゃあ、人間とポケモンとの恋なんて実るはずもないし、サトシにはピカチュウという一番のパートナーがいるから私の入る領域なんて微々たるものだけど、それでもサトシに対するアプローチは続けていくつもりだわ!』


 現在、この場にいるのはメスポケモンはケンホロウ、ベイリーフ、ツタージャ、オスポケモンはフシギダネ、ジュカイン、オオスバメの計6体である。ケンホロウに対してベイリーフはサトシに対する思いを熱く語る。


ツタージャ『確かに、あの性格と優しさにはあたしも惹かれるところがあるわ。けどベイリーフみたく積極的にアピールできる自信はないわね。ただ、あたし達イッシュの仲間にバカ見たく好きになったメスポケモンにバカ見たくアプローチをかけて失敗するのはいるけどね。』


ベイリーフ『えっ? サトシのポケモンの中にそんなのがいるの?』


ケンホロウ(ハハハ、ミジュマルさんのことですね(汗))


ツタージャ『まぁ、次第に分かって来るわよ。』


ベイリーフ『?』


 とまぁ、なぜかミジュマルの話題が出てきつつ、会話を楽しむポケモン達。呆れながらミジュマルについての話題を出すツタージャに対して、ミジュマルのことを知っているケンホロウはただ苦笑いを浮かべるだけだった。ここまではメスポケモン3体によるガールズトークであるが、ここからオスポケモンも会話の輪の中に入る。


オオスバメ『俺、恋とかはまだよく分かんねぇけど、確かにサトシは誰にでも優しく接してくれるし、誰からも好かれるタイプだよなぁ。』


ジュカイン『ロケット団みたいな悪党は別だがな。』


 オスポケモンでまず最初に口を開いたのはオオスバメとジュカイン。ともにサトシがホウエン地方でゲットしたポケモンであり、二体ともサトシの主力ポケモンとして一役も二役も買ったポケモンである。


フシギダネ『出会って間もないときは嫌っていても、いつの間にか好きになっている…。俺やベイリーフだって、そんな感じだった。今思えば、サトシは不思議なトレーナーだよなぁ…。』


 彼はフシギダネ。サトシがトレーナーになって初期の頃活躍したポケモンだが、現在はオーキド博士の強い要望もあって研究所のポケモン達のリーダーとして取り仕切っている。


ベイリーフ『そこが、サトシの良いところなのよ。私もゲットされる前はサトシのこと好きじゃなかったけど、今となってはいい思い出ね。ふふふ。』


 ベイリーフはサトシにゲットされる前のことを思い出し、少しばかりの笑みをこぼす。サトシのポケモン達はそれぞれゲットのされ方は違うものの、皆一様にサトシのことを大切な主人であると認識している。


ツタージャ『でも、良いところをあげればキリがないサトシなんだけど…。』


ベイリーフ『あー、うん…。』


オオスバメ『あれか…。』


 ここまでサトシの長所を語り続けていたサトシのポケモン達であったが、皆サトシのある意味致命的な欠点ともいえるあのことで思考が一致する。


ポケモン達『『『『『『鈍感過ぎるところがね…。』』』』』』


ベイリーフ『私の積極的なアプローチだって、ただのスキンシップだと思っているし(汗)』


ツタージャ『恋人同士を「仲のいいカップル」と認識しているくらいだしね。もしサトシがポケモンだったら、あたしのメロメロも全く効かないんじゃないかしら…。』


フシギダネ『確かに、メロメロ喰らっても何ともない顔してそうだな。』


 ポケモン達もサトシの鈍感ぶりは少し問題視しているようだ。ツタージャの言うように、サトシには特性『どんかん』が備わっていてもおかしくはない。


オオスバメ『そういえば、ジュカインがメガニウムにお熱だった時もサトシは気付かなかったんだよな。』


ジュカイン『うぅ、オオスバメ。嫌なこと思い出させるなよ…。』


 オオスバメはある出来事を思い出しながら、ジュカインをジト目で見つめる。ジュカインはその視線に居心地の悪さを感じる。ちなみに、ジュカインがメガニウムに恋をしたというのは、AG161話を参照。


ベイリーフ『嘘っ!? ジュカインも恋に落ちることがあったんだ!』


フシギダネ『普段の姿からは考えられないな。』


ツタージャ『人…じゃなくてポケモンは見かけによらないわね。』


ジュカイン『どういう意味だ(怒)』


 普段目にするジュカインの意外な一面を知った草ポケモン。そして、皆にボロクソに言われ、怒りをあらわにするジュカイン。


オオスバメ『こいつ、こんな厳つい姿してるけど結構面白いやつだぜ。あの時なんか…。』


ジュカイン『お前はいい加減にしろぉぉぉぉぉ(激怒)』


オオスバメ『うわぁ!? ちょっと、リーフブレードはやめろ!』


 オオスバメによって自分のプライベートな一面が暴露されかけていたので、リーフブレードをオオスバメにかまして制止するジュカイン。普段はクールな感じのジュカインであるが、意外とコミカルでユニークな一面があり、誰にも知られたくない黒歴史も多々ある。メガニウムに恋をした時のことも、そんな黒歴史の一部にしか過ぎない(笑)←作者まで笑うな(怒) by.ジュカイン


ツタージャ『…あれはほっといて、悪党以外は誰にでも優しく接するサトシに恋をする子はいるでしょうね。カスミ、ハルカ、ヒカリって子もそうみたいだし…。』


ベイリーフ『あんなに優しい素敵な笑顔に惚れないほうがおかしいわよ。私もそんなサトシのことを好きになったんだから。』


フシギダネ『まぁ、カスミ、ハルカ、ヒカリ、いや他にもいるだろうサトシに思いを寄せる子は相当苦労するだろうな。サトシはそういったことにはまったくと言っていいほど無関心だし。』


ケンホロウ『ですね…。』


 サトシに思いを寄せる女性陣のことを考えながら、これからサトシの周りで巻き起こるであろう波乱含みの展開を案ずるポケモン達であった。とはいえ、なんだかんだ言って、ポケモン達もそんなサトシのことが大好きである。これからもずっと、サトシのポケモンとして貢献していこうと心に決めたポケモン達であった。


続く




長らくお待たせしてすみませんでした。次回、争奪戦要素がある...かも

-11-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える




ポケモン不思議のダンジョン ~マグナゲートと∞迷宮(むげんだいめいきゅう)~
新品 \3130
中古 \2200
(参考価格:\4800)