小説『ひまわりの笑顔』
作者:櫻井音羽(音羽.Com)

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「・・・・・」

なにを喋れば良いんだろう?

食事には誘ったものの話題が見つからない。

新婚の時には、なにから話そうか迷ったくらいあったものだけど。

静かに流れるクラッシク。

後ろの席では百花と大和が何やら楽しそうに話し合っている。

バックミラーで二人を見ていると、横から真知子の声にならない声が聞こえた。


あわててバックミラーから視線を外す。

迫りくる白いワゴン車。

流れていたクラッシックが静かな曲調から激しくせかすような曲調へ変わる。


―――ぶつかるっ!!

雷が大きく轟いた。

僕は感じた。

重い衝撃と一抹の違和感。

-5-
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