「えぇええ?!!」
僕は思わず声を上げてしまった。
掃除婦がビクっと肩を震わせてこちらをみる。
「あ、すみません・・・」
「あの、とりあえず、他の利用者が驚かれますんで男子トイレを使用をするのはやめてください」
と言われて、追い出された。
――驚きすぎて、尿意が引っ込んでしまった・・・。
なので僕はたくさんの疑問を抱えながら病室に帰った。
――なんで僕が真知子になっているのか――
――じゃあ、真知子はどうなったのか――
――どうして百花や大和じゃなく、真知子なのか――
――その意味はあるのか――
――何のために?――
――偶然か、必然なのか――
「百花、百花ぁ!」
病室の近くまで来ると『僕』の声がきこえた。
もしかして『僕』の姿をした真知子――?
いつの間にか歩く速度が速くなる。
そこにいたのは予想通りの光景だった。