小説『僕は勇者ではなく騎士だ』
作者:餓鬼()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

 新学期が始まり僕はイギリスに帰ってきていたその訳は

「どうしたユウ」

 フェイシングの防具を身に着けている老人が言葉を発した。

「おじい様に聞きたい事があってまいりました」

 僕は手に付けている指輪を見せた。

「なら来なさい」

 僕はおじい様についていく。

「この本をお前にやろう」

 おじい様は本棚から古い本を取り出し僕にくれた。

「これがなにか?」

「これにその指輪の秘密が書いてある」

 その言葉を信用して僕はその本を読み始めた。


 時は飛び夏休みに入ったとシンクからの連絡を受けた。

「ふぅ、今日までありがとうございました」

 剣道の面を取り父さんに挨拶をした。

「なに、お前が剣を学びたいと言ってきたので少し張りきってしまった」

 父さんも面を外したがその顔つきは勇ましかった。

「では、行ってまいります」

 部屋を出てシャワーを浴びて夜の街に行く。

「遅いよユウ」

 玄関の横にナナミが待っていた。

「ごめん少し汗かいたから」

 服などが入ったカバンを手に取り移動する。

「ネコだよーしよし」

 居た。

「見つけたみたいだし人目が付かない場所に行こうか」

 と言ったら

「ユウのエッチ」

「冗談でも置いてくよ」

 ネコをナナミの手から奪って移動する。

「あー嘘だから待ってよ」

 そう言ってビルの屋上に移動した。

「じゃ、よろしく」

 ネコが召喚ゲートを開き

「行こうナナミ」

 ナナミに向かって手を出して言った。

「うん」

 ナナミは手をとってゲートに入って行く。

「やっぱり落ちるんだ」

 帰るのが浮くのだから行は落ちるのかと冷静に言ったら。

「ユウ、下水だよ」

 そこで下を見たら水だった。

「僕泳げないからよろしく」

「何その発言! 水に落ちる気満々だよね」

 その発言に僕は

「さぁ」

 両手を肩の少し上まで上げて分からなのポーズをとった。

「あれ」

 下から着地場所が出てきた。

「これで一安心だ」

 そのまま着地して真正面に閣下がいた。

「お久しぶりですレオ閣下」

 と言ったら。

「久しぶりだなユウ」

 笑顔で出迎えてくれた。

「挨拶はここらにしてユウには戦に出てもらうぞ」

 僕の隣のナナミは

「戦?」

 とハテナを浮かべていた。

「ユウ様騎士服です」

 メイドの一人が服を手渡してくれた。

「ありがとうございます」

 上着の方はその場で着替え終わりズボンに手を掛けようとしたら

「ユウ、ここで着替える気ではなかろうな」

 と顔を赤くしながら閣下が言った。

「そうですけど?」

 と言ったら

「場所を考えんか!」

 と頭を殴られた。

「頭痛い」

 頭を押さえていたら隣のナナミは笑っていた。

「さっさと行って活躍してこい」

「分かりました」

 そこら辺の陰で着替え終わり。

「ナナミ、僕の荷物頼んだよ」

 と言って走り出し

「またよろしくな」

 セルクルに跨り駆けだした。

『ガレット獅子団レオ閣下専属騎士ユウの登場だぁ!』

 解説の人ありがとう。

「さて最初はこれで」

 弓をだして

「バイバイ」

 空に撃った輝力の矢は小さな矢になり落ちていく。

「さてこっちは適当に戦おうかな」

 弓を出したまま相手を次々にいぬだまにしていく。

「レオ閣、遅いですよ」

 ナナミと一緒にレオ閣下も来た。

「なに、少し話していたのでな」

「では、本陣まで責めましょうか」

 そう言って笑うと。

「分かっているではないか」

 二匹のセルクルは本陣目指して疾走するが

「シンクが来たかならここは」

 と言いかけたら

「ナナミ、行きまーす」

 と言って行ってしまった。

「では残りの二人は僕がやりますから閣下は見といてください」

「なんだずいぶんとやり気ではないか」

「ずいぶんじゃないですよ戦いたくてしょうがないんですよ」

 セルクルから降りて弓からサーベルに代える。

「お前がどの程度強くなったか見させてもらう」

「勝負でござるよ」

 エクレとユキカゼが相手だ

「なら最初は」

 おじい様に教わった歩法『神速』でユキカゼに近づき突いた。

「避けたか」

「ギリギリでござるよ」

 ユキカゼの服の端が破れた。

「私を忘れるな」

 後ろからエクレが来るが

「予想していた」

 飛んで回避したが

「ならこれは予想していたでござるか」

 輝力で作られた手裏剣を投げてきた。

「これは効いたと思うでござるよ」

 とユキカゼは呟いたが

「少し危なかったが」

 ユウの手に持っていたのはサーベルではなく大きな大剣だった。

「僕の敵じゃない」

 丸太の上に着地し宣言した。

-14-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える




DOG DAYS ねんどろいど レオンミシェリ・ガレット・デ・ロワ (ノンスケール ABS&PVC塗装済み可動フィギュア)
新品 \3130
中古 \3021
(参考価格:\4500)