小説『僕は勇者ではなく騎士だ』
作者:餓鬼()

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 閣下たちを見送ってから僕たちも行くことにした。

「ユウはお館様に呼ばれてるんだよね」

 シンクが再度聞いてきた。

「あぁ、戦では戦うことができなかったから戦ってみないかって」

「何だかユウが戦いが好きなように見えてみたよ」

 戦いはそんなに好きではないんだがな

「見た目は変わってなかったが手合せしたら強くなっていたが」

 エクレが会話に加わってきた。

「あの時は少し動きが止まってやられたが次は負けないからな」

「負け犬の遠吠え」

 ボソッとノワが呟いた。

「何か言ったか」

 何だか知らないが二人の間に火花が見える。

「まぁ、本当の事だからね」

 と真実を述べたら

「なっ! なんだと」

「ぷっ、本気で言われてるよ」

 ガレットコンビで弄る。

「ほら喧嘩してないでそろそろ着くよ」

 そしていると本当に到着するようだ。

「おーい」

 ユキカゼが入口で手を振っていた。

「さて、動けるよ準備しておかないとな」

 セルクルに乗りながら腕などの骨を鳴らして準備をする。

「ユウはすごく楽しみなんだね」

「ダルキアンさんとはまだ決着がついてないから」

 あの時のバトルの決着はまだついていない。

「こちらでござるよ」

 ユキカゼの案内によりダルキアンさんの所に行く。

「どうもダルキアンさん」

 縁側に座っているダルキアンさんに挨拶をした。

「どうもでござるそれと皆が呼ぶように呼んでくださったても構わんでござるよ」

 そうですか

「ではお館様我々は行きますね」

 そう言ってシンクたちは去って行った。

「それでは」

「お話でもしましょうか」

 そう言って畳の上に座って

「それにしても成長したでござるなユウ殿」

「まぁ、戻ってから鍛え直したので」

「今回戦えば負けそうでござるな」

「余り褒めないでください照れます」

 そう言って頬をかく。

「それでも自分の力は誇ってもいいでござると思うのでござるが」

「僕でも魔物とでも戦えますか」

 あの時は最後でアクシデントがあった。

「そうでござるな……教えるでござるよ魔物退治の技を」

「お願いします、お茶を飲んでから」

 先ほど貰った湯呑を上げて言った。

「そうでござるなお茶を飲んでからでも」

 そう言ってゆっくりとお茶を飲んでいく。

「ふぅーでは」

「行きましょうか」

 お茶を飲み終えて立って場所を移動する。

「ここでよさそうでござるな」

 周りは自然に包まれた場所

「ここで」

「そうでござるよ、ユウ殿はたぶん今まで障害があまりない場所で練習しているようなので」

「周りが竹で囲まれたこの場所で練習ですか」

「そうでござるよこれで集中力を鍛えるでござるよ」

 今回持ってきているのは木刀だけ

「ある程度まで打ちこむでござるよ」

 ダルキアンさんは構えた。

「それではお願いします、お館様」

「それはこちらも同じでござるよ」

 そして打ちこんでいくが周りの地形を使って打ちこんでくるダルキアンさんの剣技は全く見えない。

「くっ」

 すぐに手から木刀が飛んでいく。

「周りの地形を上手く使うでござるよ」

「分かっています」

 そう言うがすぐにこの地形を有利に使うことは出来ない。

「なら」

 少し力を抜いて木刀を構える。

「(雰囲気が変わった)」

「ふっ」

 父親から教わった勝つための剣技ではなく殺すための剣技にかえる。

「何も考えるな」

 相手の手に持つ木刀を壊す。

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