目が覚めると木にもたれかかっていた。
「ここはどこなんだ?」
手に握られていた小説を横に落ちていた鞄にしまい周りを見回す。
「空に島が浮いている」
本当にここはどこなんだ?
「シンクとぶつかってそこで意識を無くして気が付いたらここに居た」
意味が分からない?
「そんな事より周りを探索するしかないよな」
鞄を肩にかけ歩き出す。
「それにしても空気が澄んでいていい場所だな」
ここなら僕の体調もいいかもしれない。
「でも、少し休憩」
側にあった岩に腰かけ空を見上げるとデッカイモニターがあった。
「あんなのさっきまで無かったぞ」
そんなに歩いた記憶はないんだがな? まぁいいか、ここの情報も見つかるかもしれない。
『勇者登場だ!』
「勇者ってどこのメルヘン……」
そこで言葉を失ったなぜならモニターに映ったのはシンクだった。
「アイツ何してるんだ?」
それよりも先ほどより騒がしい場所がある、そこにシンクがいるかもしれない。
だが、見ている限り激しい運動をかせられるようだ。
「これはちょっと大変だな」
鞄を肩に掛け直して立ち上がる。
「えっと、死なない程度に頑張るか」
騒がしい方向に歩いていく。
「やっぱりこっちであってるんだよな」
騒がしい声が大きくなっていくのがわかる。
「やっぱり疲れてきたからやめようかな」
と思い周りを見てみると戦であるようなキャンプがあった。
「あそこに人がいるよな」
人がいると思って歩いていくがさっき見たモニターで見たけど周りに者にはシッポがついていたような気がする。
「そんなメルヘンがあるわけがないよな」
テントに近づいていくとミミとシッポが生えているおっさんがいた。
「貴様何者だぁ」
鎧着てるしナニこれ怖い。
「気が付いたらここに居たんですが?」
「貴様はビスコッティの者だな」
人の話聞いてないよこのおっさん
「ここで散れぇ」
巨漢のおっさんは鉄球が付いた大斧を振り回してきた。
「うわぁ」
真上から振り下ろされた斧の横に身を寄せて避けたがおっさんは斧を振り下ろした後すぐさま鉄球を振り回してきた。
「くっ」
鉄球を肩にかけていた鞄で防いだが後ろに吹っ飛んだ。
「これで終わりだ小僧」
斧を振り下ろそうとした瞬間
「なにをやっておるゴドウィンよ」
白いテントの中からこれまたシッポを生やした女性が出てきた。
「レオ閣下これは」
「貴様」
「は、はい」
いきなり声を掛けられたせいで驚いてしまった。
「貴様はこの世界の者ではないな」
「気が付いたらこちらに居ました」
レオ閣下と呼ばれた女性は手を顎に置いて少し考えたと思ったら
「なら、貴様もこの戦いに参戦せぬか」
「へっ?」
いきなりの言葉に声が出ない
「先ほどの身のこなし見せてもらったどうだこちら側で戦わぬか」
「えっと、それって僕はそちら側で保護してもらえるって事でいいんですか?」
「まぁそうなるな」
「別にいいですよ」
まぁ、何だか知らないけど戦への参戦が決まってしまった。