小説『僕は勇者ではなく騎士だ』
作者:餓鬼()

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 僕が目覚めてからパスティヤージュ公国に向かい勇者三人と会話をしていた。

「それにしてもこの前は驚いたよ」

 話の初めはこの話題で始まった。

「ごめん、少し疲れが溜まってたんだよ」

 と言いながらごまかすが

「でも、その腕輪どうしたの?」

 ベッキーが聞いてきた。

「何だろう目が覚めたら右手に付いてたんだよね」

 カイトに借りている腕輪

「私がそれをとろうとしても腕から取れないんだよ」

 とナナミが言った。

「まぁこれは大事なものだし」

 右手の腕輪を押さえながら言う。

「思ったけどユウも結構フラグ建ててるよね」

 ベッキーが呟いた。

「フラグってなに?」

 と聞いてみたら。

「ユウはこういうのは疎いんだった」

 何だかしらないけど失礼だな。

「そうなんだよベッキー」

 ナナミもその話題にくいついた。

「なぁ、シンクはフラグの意味分かる」

 と聞いてみたら

「僕も分からないよ」

 と両手を顔の位置まで上げて降参のポーズをしていた。

「だよな」

 男は男同士で話が合い、女性は女性同士話が合うみたいだ。

「そうだ、僕はこれからクーベルの所に行ってくるよ」

 そうなるとここに居るのは気まずいな。

「なら僕はそこらへんんをうろついてくるよ」

 そのまま、椅子から立って。

「さらば」

 その場から立ち去った。

「何だか知らないけどユウがここに来てから騎士じゃなくて忍者のように見えるよ」

「「それ分かる」」

 そんな言葉は聞こえなかったがまぁ別にいいや。

 城の屋根の上に座って右手の腕輪を見る。

「それにしても」

 腕輪を触ってみるが

「外れない」

 はぁ、どうすればいいんだろう

 そうやって風を心地よく感じていたら。

「むぅ、何だか嫌な気配がする」

 でも、ここは城だよな。

「誰かが侵入したのか」

 でも僕はここの者でも騎士でもないから

「閣下の下に行くか」

 城の屋根から立ち上がり

「あっちの方だな」

 閣下と御姫様の気配を感じた。

「クーベルとシンクの気配はこの城からしないな」

 集中することによって人の気配を知る事が出来るようになったが

「さて急ぐか」

 その場から飛び降りて閣下の下に行く。

「閣下なにかありませんでしたか」

 庭で御茶をしている閣下に話しかける。

「いや、何もなかったが」

 と言った瞬間上から誰かが降ってきた。

「誰だこいつ」

 警戒して双剣を出して構える。

 その時、上からクーベルとシンクが現れ砲撃をした。

「二人はコイツの事を知っているのか?」

 と聞いたら

「ユウそいつは危ないから」

 と言われ閣下の側に寄る。

「何だかこの世界に来て騎士らしい事が出来るよ」

 と呟いてしまった。

「近づいたら危ないのなら」

 双剣の柄を合わせて弓にする。

「ほぉ、変わった武器を出したのじゃな」

 と隣で閣下が呟いた。

 起き上がった男は覗きやら魔王やら言われているがそのように見えない覗き以外は

「覗き」

 ナナミとベッキーは温泉に行っていて今来た事は

「死ねばいいのに」

 静かに弦を引いて撃つ。

「お前その武器は」

「はっ、死ねばいいのに」

 その弓からは一本矢ではなく輝力で作られた数発の矢が飛んで行った。

「その攻撃知ってるぞ」

 片手でその攻撃を防いだ。

 僕の攻撃は容易く防がれたがこいつはこの武器を知っているようだ。

「これが魔王の力だ」

 その瞬間体が後ろに飛ばされた。

「くっ」

 そのまま上に飛んだら。

「三人もか」

 勇者の三人も飛んでいた

「ユウ何か方法はない」

 ナナミが聞いてきた。

「アイツの足と腕を動かせないようにダメージを与えたら勝てる」

 アレを撃つ。

「それかあの場所から動かせなかったら行ける」

 その言葉に三人は頷いた。

「分かった」

 シンクが言って先に下に降りていく

「相手の真上に落ちたら避けれないよな」

 右手を前に出して腕輪を起動させた。

「行く」

 左手を右手の肘に添えて降りていく。

「今だユウ」

 シンクの言葉が聞こえた。

「データドレイン」

 真上から撃ったそれは

「なっ! それは」

 そのまま攻撃が当たり相手はその場に膝を着いた。

「貴方が魔王なら僕はお前を倒す」

 と言って地面に着地する。

 その瞬間空から機械音が聞こえたと思ったら空から誰かが降りてきた姿を見たら。

「見ちゃダメ」

 ナナミによって目隠しされて誰が降りてきたのかは知らないが目隠しが外れてみたら女性が立つっていた。

 その後、再度封印することになったのだが昔の物のせいで故障してしまってこの時代に残ることになった。

「えっと、魔王さんは僕に何の用ですか」

 今日はパスティヤージュに泊まることになり廊下でバッタリ会ってしまった。

「ヴァレリーでいいその前にその腕輪の事で話がしたい」

「私も話があるのです」

 アデルさんもいた。

「分かりました後程部屋に向かいます」

 そう言って部屋に向かうことになったのだが一日が長い。

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