小説『僕は勇者ではなく騎士だ』
作者:餓鬼()

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 お昼を食べてから暴れやすい場所まで移動した。

「手加減はしねェぞ」

 ユウは双剣を出して構えるが

「どうしたカイトの双剣は使わないのか」

「俺はあいつを超えるんだよだから使わねェよ」

 そう言ってユウはヴァレリーに突っ込んだ。

「真っ直ぐ来るか」

 そう言って手で攻撃を止める。

「なっ!」

 ユウは驚いたが

「これが魔王の力だ」

 ヴァレリーの蹴りをくらって吹っ飛ぶユウ

「なめんじゃねェよ」

 相手の下まで走って行き。

「削三連」

 双剣での三連攻撃をしたが

「重いがそれほどでもねェな」

 攻撃を受けても一歩も後ろに引くことはなかった。

「ふざけんなよ!」

 ユウは連続で攻撃しようとするが

「遅いんだよ」

 ユウは攻撃をしようとするがカウンターにパンチを貰ってまた後ろに吹っ飛ぶ。

「お前の力は弱いんだよ」

「カイトの力を使えよ」

「俺は、俺は」

 立ち上がりながらユウは叫ぶ

「俺はあいつを超えないといけないんだよ」

 ユウは何かを掴んだのか

「来た!」

 ユウはそう言って集中しだした。

「来た……来た……来た……来た……来たぁぁぁぁ〜〜〜〜!!!!」

 その瞬間、ユウの後ろに今までは上半身しか出てこなかった輝力武装は足まで出てきていた。

「本当に出やがった」

 ヴァレリーは驚いていた。

「それにこいつは」

 そのまま立っていたら

「そのまま倒れろォ」

 巨大な武装と共に駆けだすユウに

「こっちも油断できなくなってきたぞ」

 とヴァレリーは構えたが

「遅いんだよ」

 巨大な鎌がヴァレリーを襲った

「くっ」

 ヴァレリーには傷一つついていないのにその場に膝を着いた。

「俺の勝だ」

 そうユウは呟いた。



 二人の戦いを見ていた三人は

「ヒナ、本当にあれが完成するのか」

 イスカは呟いた。

「そうでござるな半分は出来ているでござるが」

 そこで言葉を切り

「後は自分との勝負でござるよ」

「カイトの遺伝子を継いでいたらの話なのです」

 アデルは呟いた。

「ヴァレリーは黄金の腕輪を見て、拙者は蒼炎を見たでござるよ」

 静かに二人の戦いを見ながら呟く。

「今回はヴァレリーの勝だな」

 そうイスカが告げた時

「なっ! あれは」

 イスカは声を上げた

「あれはスケィスなのです」

 アデルも呟きながら見ていた。

「完成でござるか」

 ダルキアンの呟きは静かに消えた。

「今回は俺らがヒナに遊ばれたな」

 イスカは言った。

「そうなのです」

 アデルはそう呟くことしかできなかった。

「力の使い方を間違えれば暴力にしかならないでござるよ」

 ダルキアンは完成を驚きも喜びもせずにただそれを見て呟いていた。

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