小説『僕は勇者ではなく騎士だ』
作者:餓鬼()

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 親父、あんたが僕に何をさせようと思っているか知らないけどこの力使わしてもらうぞ。

「行くぞ」

 刀を強く握り直して相手に斬りかかる。

「小僧が」

 ゴドウィンは斧で受け止めるが

「僕の技は少し違うから」

 そう呟き少し距離をとったがすぐに近づき。

「一閃」

 刀の構えを変えて突きを繰り出す。

「くっ」

 素早い突きにゴドウィンは斧を盾代わり使っているが

「この一撃で終わらせる」

 連続で突いているおかげで斧の表面に小さなヒビが出来ている。

「おらぁ」

 最後の一撃に力を入れ繰り出し斧を砕き鎧にまで攻撃を直撃させた。

「僕の勝だ」

 相手の武器は砕いたこれで武器は無くなった。

「良い腕でござった」

 後ろの方から声がし振り返ったら女性がいた。

「あんたも敵か」

 この状態で敵の増援だったら厳しい、この人は強い。

「いやいや、拙者は敵ではござらんよ」

 その言葉を聞いて刀から力を抜く。

「なら僕はシンクが心配なのでこれで」

 止まっている時間は僕にはない

「そうでござるか、ならここは拙者に任せるでござるよ」

「ありがとうございます、自分は土方ユウです」

 名前を言ってからこの場を去り前に進んだ。

「思ったけど何で僕は間の前に扉があったのに入らなかったんだろう」

 今は場内の周りを走っている。

「それにしても肩が痛い」

 カッターシャツは切れてその下からは血が出ていた。

「刃で何かを斬る音が聞こえる」

 多分この先にはエクレがいるだろう。

「シンクじゃなくて先にエクレに合流しちゃったよ」

 遠くの方で一人で三人の相手をしていた。

「まぁ、何とかなってるし大丈夫だろう」

 と言いながらも戦闘している方に走って行く。

「何しに来た」

 助けに来たらキレられたし

「まぁ一応助っ人」

「怪我をしているくせになにが助っ人だ」

 何か知らないけど怪我の心配されてた。

「このぐらいなら大丈夫だけど」

「何が大丈夫だ! 血がまだ出でいるだろうが」

 そんな事を無視して指にはめ直した指輪から双剣を取り出す。

「他の武器にもなるんだ」

 そんな事を呟いていたら。

「貴様も宝剣を持っていたのか」

 宝剣?

「いや、これ知らないけど知ってるの?」

「私に聞かれても知らん」

 そうですか

「二対三これで一応対等じゃない」

 と言ったら後ろの方から声がした

「ほう、元気そうじゃなユウ」

 声の主は閣下でした。

「どうしたんですか閣下?」

 僕がそう聞くと

「バカを止めに来たがお前も止めるか」

 えっとこれは戦わなくてもよい選択肢があるんだよな

「僕は閣下についていきます」

「なら行くぞ」

 わーい、戦わなくても済んだぞ!

 そんな事を思っていたら意識が遠のいていく血を出し過ぎたか

「大丈夫かユウ」

「はい大丈夫ですけど」

 もうダメだ体全体が痛いや

「少し休憩してから行っていいですか?」

「構わんそこで休んでいろ」

 気づかれてるのかな

「ありがとうございます」

 そこら辺の壁にもたれて座り休むことにする。

「ふぅ、ありがとう」

 不意に思い出した記憶に対して礼を言った。

「それにしても君との思い出がよみがえるなんてね」

 はぁ、僕もまだ君との約束を忘れて無かったよ。

-6-
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