小説『僕は勇者ではなく騎士だ』
作者:餓鬼()

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 痛い、体中が痛い。

「本当に痛いよ」

 嫌な目覚め方をした。

 昨日の運動のせいで体中が痛い。

「くっ」

 痛みが来たと思ったら肩には包帯が巻かれていた。

「包帯が巻かれてる」

 僕はそんな事を構わず包帯を外していく。

「起きておったか」

 閣下が入ってきた。

「怪我の治療ありがとうございます」

 包帯を外しながら言う。

「もう包帯を外してもいいのか」

「傷は浅いので大丈夫です」

 包帯を外し終わって傷を確認したが血は出ていない。

「傷は治ってないではないか」

「生活に支障がないんで大丈夫です」

 これぐらいの傷なら生活には影響が全くない

「そうか」

「でも筋肉痛で体全体が痛いです」

 そう言ったら

「肩の傷は痛くなくても筋肉痛は痛むのか」

 何か知らなけど笑ってるんですけど

「そのような体の鍛え方をしていて筋肉痛とは」

 僕の上半身は裸ということは見られた。

「一言言いますけど鍛えたのは昔の事なので筋肉はタダの見せかけですよ」

 だって、これは本当に昔の事だから

「なら今日はまだ動けんのか」

「いえ、これぐらいの痛みぐらいは我慢できますから」

「そうか、なら服を作るのに寸法が必要でな」

 その瞬間、閣下の後ろに数名のメイドが現れた。

「すみませんがベットから出てくれませんか」

 メイドの一人が口を開いた。

「あっ、はい」

 いきなりの事だったため驚いたがすぐに行動をする。

「それでは測らせて頂きます」

 数名のメイドに囲まれ体全体を測られた。

「少し時間はかかりますがしばしのお待ちください」

 測り終えたメイドたちは僕の服を作るためにどこかに行った。

「服が出来るまで僕ってこの格好なんですか?」

 聞いてみると

「いや、そろそろ来るころじゃが」

 そう言っていたらドアが開いて現れたのは年が同じくらいの少年だった。

「服もってきたぜ」

 手には自分が着ていただろう服があった。

「丁度良かったぞガウル」

 閣下が少年、多分弟をこちらに呼んだ。

「よう、目が覚めたか」

 初めて会ったのに何だか知らないけど普通に話しかけてきたのがビックリだ

「何だどこかまだ痛むのか」

「いや何もないけど普通に話しかけられて驚いただけだから」

 そう言ったら笑って

「何だそうだったのかよ俺はガウルよろしくな」

「僕はユウよろしく」

 服を受け取り着てみると

「何だ以外に似合ってるぜ」

 と言われた

「ありがとう」

 と軽い解釈をしたら

「お前、シンクの友人なんだろうだったらユウも強いはずだから俺と戦え」

 と言った瞬間ガウルの頭に拳骨が落ちた。

「お前は怪我人に何を言っている」

「だってよ姉上こいつゴドウィンを倒したんだろ」

 あれはまぐれなんだけど

「ガウルお前もそう思っていたか」

 なにを思っているんですか?

「どうじゃユウ、我直属の騎士にならんか」

「そうだよな俺は戦闘中に近くに居るけどよいねぇもんな」

 なんか話が進められているような気がするんですけど

「どうじゃユウ騎士にならんか?」

 この二人、絶対になると思ってる。

「いいですけどここに居る時だけでいいですか?」

「うむそれでいいぞ」

 これで一応、良かったんだよな

-7-
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