小説『僕は勇者ではなく騎士だ』
作者:餓鬼()

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 僕は勇者ではなく専属騎士になった。

 そして、毎日のように筋肉痛になり……なぜそのようなことになるのか? それはある朝の出来事だった。

「起きてるかユウ」

 ドアを開けて勢いよく入ってきたガウル。

「起きてるけど暇すぎてもう一度寝ようかと考えてたんだ」

 僕が暇な理由はたくさんあるが一番の理由はシンクが僕の荷物を持っているからだ。

「なら着替えてついて来いよ」

 何か知らないけどガウルのテンションが高い。

「何だか嫌な気がするけどな」

 そんなことを言いながら着替えガウルについていくと

「むぅ、あの時の小僧ではないか」

 ゴドウィンのおっさんと三人がいた。

「よし、練習しようぜ」

 その言葉で始まった僕の死への道が

 数分後

「む、無理、体が痛い」

 お前ら二人は戦うことしか考えてないのか。

「大丈夫かユウ」

 ガウルの肩を借りて立ち上がるが

「そのような体力で戦に勝てると思っているのか」

 ゴドウィンの喝が入る。

「何でこのおっさんこんなにやる気なの」

 後ろで見学している三人に聞いたら

「負けたんが悔しいんやろ」

 とジョーヌが言い

「自分以外に負けて欲しくないからかな」

 とベールが言い。

「仕返し」

 と一番怖いことを言うノワール

「それ一番怖いから止めて」

 この数日で仲良くなったが

「立てそしてもう一回だ!」

 このおっさんだけは理解に苦しむ。

「貴様の剣技は多種多様だがその体力ではブリオッシュには勝てんぞ」

 何でこんなに燃えてんだよ。

「多種多様ってこの指輪からいろんな武器が出るからであって僕は使いこなしてないんですけど」

 と言ってみたら

「なら、使えるようになればいいことだぁ!」

 さらに燃えてるよこのおっさん

 で今現在に至るわけなんですが……

「それにしてもよ姉上この頃おかしいんだよな」

 とガウルが話題を変えてきた

「僕もそう思うよ」

 練習から抜けたくその疑問に賛成する。

「と言うより最近妙に避けられてるんだよね」

 頬をかきながら言う。

「俺もそれは見たことがある、ユウ何かしたのか?」

「いや、何もしてないんだけどほとんどゴドウィンとガウルの鍛錬に付き合っているから」

 そう言ったら

「今さりげなく呼び捨てしたで」

「それだけイラついてると思うの」

「……」

 後ろの方でひそひそとジェノワーズの三人が話していた。

「何で避けられるんだろ」

 別に悪いことは何もしてないんだけどな

「姉上も最近何かと忙しいんだろ」

「そうだと良いんだけどね」

 その心配はすぐに分かった。



「なぜじゃ」

 レオは鏡の前で叫んだ

「なぜじゃ予言が増えるなど」

 鏡に映るのは自分が最も大切にしている者とそこの勇者の姿があったがそこにもう一人刀が心臓に刺さった少年の姿があった。

「なぜ、ユウが」

 心臓に刺さっているだけではなく体中には傷があり腹には大きな穴まで開いている。

「こんなことには」

 レオは覚悟を決めてた顔になりその部屋から移動した。


「それにしてもよ」

 鍛錬が終わりガウルが呟く

「どうした」

「体力あがってきたよな」

「それは僕も分かるけど体中が痛い」

 今日も筋肉痛のまま鍛錬をしていた。

「次の戦までには体力は上がるだろうよ」

「そうなるといいな」

 いつもより体の痛みは少なくなってど痛い。

「思ったんだけどよ」

「そうしたのガウル?」

「ゴドウィンに聞いたんだけどお前って誰か違う奴の騎士になりたいんだよな」

 うっ、その質問がくるとは思はなかった。

「うちらもそれ気になる」

 ジェノワーズの三人も来た。

「何この状況、話さないとダメなのかい?」

 四人は頷いた。

「この話は恥ずかしいから誰にも言わないでくれよ」

 僕が騎士になりたいと思ったあの日の事を語りだす。

-8-
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