小説『不良少女』
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なんでいままで気づけなかったんだろう?周りなんて…。



「優雅。私わかったよ。皆さん、話したいことがあります。私、いつも学校でこんなまじめぶってますが、実は不良少女奈美なんです。今までだましててごめんなさい。私、生徒会長やめてこの学校も辞めます。」



周りは目を見開いた。優雅も優斗も驚いたみたいだ。今まで本当の自分がばれるのが怖かった。本当の私は強くなんかない。周りの目を気にする弱虫なんだ。




「生徒会長!!やめないでよ!!この学校の唯一の美人なんだから!!」




誰かがそう叫んだ。男共はいっせいにそうだそうだなどと口々に言っている。



「そんなことないよ!!皆かわいいじゃないか!!和音とか吉田先生とかさ!!」



「そんなんじゃないよ。凛、まだわかんないのか?皆お前が大好きなんだ。愛紫天龍の皆もクロスの皆も。」




優雅はそういって私を優しく包むように抱きしめた。

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