バイクの後ろに乗ってる間ずっと同じことを考えていた。お父さん…無事でいて。小さいころそこまでよくしてくれたわけでもないのに…。
「…ん!凛!!」
優雅に名前を呼ばれて、考え事の世界から引き戻された。
「え!?何!?」
答えると優雅は、少し笑っていた。
「大丈夫か?無理するなよ?」
周りを見渡すと、すでに草間グループの建物の前にいた。そしてすごい数のバイクがそのビルを囲んでいる。
「大丈夫だよ!!それにしてもすごい数だね…。」
こんな光景何年、いや、何百年に一度見られるんだろう??少し感動していた。
「これから…いくんだぞ?…大丈夫、なんかあったら俺が絶対に守るから。」
優雅はみんなの前だということも関係なしに私を抱きしめた。