小説『なんでもない詩』
作者:文月 青鈍()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>



「 もしもし 」





knock knock


聞こえてますか


knock knock


ボクの声が聞こえますか


怒りっぽいボク


否定ばかりしているボク


声を殺して泣いているボク


素直になれないボク


甘え方を知らないボク


今を諦めかけているボク


knock knock


耳をふさがないで


knock knock


少し離れて


今 そのドア壊すから


恐れずに 何度でも


一緒に立ち上がろうよ


ボクは ボクのドアをknockする

-25-
Copyright ©文月 青鈍 All Rights Reserved 
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える