小説『なんでもない詩』
作者:文月 青鈍()

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「どこいくの?」




まーるいお月さまどこいくの?

みんなの寝顔を見に行くのです



はんぶんのお月さまどこいくの?

太陽さんとお茶をしているのです



ほそいお月さまどこいくの?

ウサギさんと一緒に星の海に行くのです



きれいなお星さまどこいくの?

お月さまのダンスを見に行くのです




「わたしも一緒につれてって?」





あなたはまだダメです

どうして?

太陽さんが迎えにきてくれますから

お月さまと一緒にいたいの





大丈夫ですよ

お月さまは夜空のテントから顔をのぞかせて

お星さまは星座となって見守ります






さぁ もっと暖かいところへ帰りましょう



さぁ 流れ星の滑り台に乗って帰りましょう




そして 夢の中でまた逢いましょう

-9-
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