AM9時33分
裕一「・・・ここに来るのも久しぶりだな・・・」
裕一はもう近いであろう目的地に向かって歩く。
裕一「・・・よう。久しぶりだな。元気だったか?」
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裕一「俺は・・・そうだな・・・元気って言えば嘘になるかな。もうかれこれ2年が経つんだよな」
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裕一「早いよなぁ時が経つのってさ・・・は・・はは・・・はははははははははははは」
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裕一「・・・ごめんな。変に笑っちまってよ。・・・それじゃあ少しお話をしてやろうか。そうだなぁ・・・・それじゃあこの頃俺に付きまとってくるしつこい女について話してやろうか。こいつがまたはた迷惑なやつなんだよ・・・」
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AM11時00分
瑞樹「もう!!いったいどこに行ったって言うのよ!!」
男 「お嬢様、そろそろお屋敷に戻りましょう。昨日なんかお嬢様が戻られないことで旦那様がご心配なさってましたよ」
瑞樹「うるさいわね。何をしようと私の勝手でしょ!」
男 「そうは言ってもですね・・・」
瑞樹「あ!!いた!!」
男 「え・・・?」
車の中から確認すると20メートル先からこっちに向かって歩いてくる裕一の姿があった。
瑞樹「やばっ」
そういって車の中からばれないように身を伏せた。そうしながらも裕一の顔を見るために少しだけ顔を上げた。車の横を裕一が通り過ぎる。
瑞樹「え・・・?」
男 「どうかなさいましたか?」
瑞樹「・・・いえ、なんでも(・・・なんでこいつ・・・泣いてたの?)」
裕一の目は赤くなっていた。
瑞樹「・・・・・・」
男 「・・・とりあえず、どうしますか?追いかけますか?」
瑞樹「・・・いえ、今日は戻ります。お屋敷に向かいなさい」
男 「わかりました」
エンジンを掛け、発進した。