そしてまた時間が経ち、放課後・・・
今日は寄り道をしないで帰ろうとしたところを瑞樹に止められた。
瑞樹「待ちなさいよ!」
裕一「ん?おお、黒澤か。どうした?」
瑞樹「いや・・・その・・・なんでもないんだけど・・・」
裕一「?何が言いたいんだ?お前。頭でもおかしくなったか?」
小さく笑った。
瑞樹「ち、違うわよ!!ただ・・・そう!あのメールよ!なんで私の誕生日を聞いてきたのよ?!」
無理やり話題を出してきた。
裕一「だから言っただろ?お前の運勢を占ってたんだって」
瑞樹「・・・ほんとに?」
裕一「なんで嘘をつく理由がある?」
瑞樹「・・・それで?」
裕一「それで?とわ?」
瑞樹「私の運勢はどうだったのよってことよ」
しつこく訊いてきた。
裕一「ああ・・・・・・数日経てば良いことが起こるでしょう」
瑞樹「適当に言わないでよ!!」
裕一「マジだよ。だからおとなしく待ってろ」
そう言って歩き出した。
瑞樹「あ、ちょっと!!」
その後を瑞樹も追いかけた。
2人で学校の坂を下りているとふと瑞樹は裕一の持っている袋に目がいった。
瑞樹「何が入っているの?なにやら可愛い赤いリボンで包まれてるけど」
裕一「お前には関係のないものだ。気にすんな」
瑞樹「そ、そう・・・」
学校の入り口・・・ようは出口だが、そこまで来ると2人は挨拶を交わしてそのまま別れた。
裕一は家路に向かって歩いている後ろ姿を瑞樹は裕一が見えなくなるまで見つめていた。
瑞樹「・・・・・はぁ」
そして道路の端に止まっている車に向かって歩き出した。
裕一は家に着くとリビングから三咲が現れた。
三咲「おかえりなさ〜〜い!」
飛び込んできた三咲を横に避け、靴を脱いで家の中へ。三咲は玄関に転げかえっていた。
三咲「んぎゅ!」
裕一「さて、飯でも作るかな」
裕一は2階に上がっていった。
三咲「・・・い・・・たい・・・」
裕一「さて、何を作ろうかな」
三咲「う〜〜〜・・・」
裕一「ん?どした?」
三咲「・・・はぁ。もういい」
諦めたのか三咲はテレビのほうに向かっていた。
裕一「・・・あ。三咲」
三咲「ん?」
裕一「明日ちょっと一緒に行くところがあるから予定空けとけよ」
三咲「お出かけ?!ま・・・まさか・・・デー」
裕一「違うから」
三咲「なにも即答で言わなくても・・・・」
裕一「でもお前にも関係がある場所だから」
三咲「え?・・・それって私も知ってるとこ?」
裕一「んや。知らない」
三咲「?いったいどういうこと?」
裕一「まぁ着いてくればわかることだ」
そう言って晩御飯を作り出した。
三咲「???」