PM5時30分
家に帰ってからは何もすることがなくただただ時間だけが過ぎていった。それからお寺の方から6時を知らせる鐘が鳴り響く。そしてベッドの上からふと思い出す。
裕一「・・・まさかもう残ってることはないよな。こんな寒い中馬鹿じゃあるまいし」
晃 「彼女、多分今もあの場所で待ってると思うぞ。俺はそう思う」
裕一「・・・なんでお前がここにいるんだよ」
晃 「お前のおばちゃんに入れてもらったんだよ」
裕一「・・・・・・警察に電話しよ」
晃 「な、なんでだよっ!!」
裕一「俺の家には誰も居ない。だからお前は不法侵入なんだよ・・・・・あ、もしもし。不法侵入者が居るんで来てもらえますか?」
晃 「マジかよオイ!」
裕一「冗談だ」
晃 「じゃあまず受話器を元に戻して!でないと信用できんっ!!」
裕一「・・・ガチャっと。それで、お前が残ってるって思ってる根拠は?」
晃 「俺の勘だよ。言っとくけど俺の勘は8割方当たるからな」
裕一「・・・そうかよ」
そう言ってまたベッドにひっくり返る。
晃 「行かないのかよ!?」
裕一「俺が行く意味なんてねぇだろ。それよりお前は早く帰れよ」
晃 「でもなぁ・・・」
裕一「・・・呼ぶぞ」
晃 「さよーーならーー!!」
急ぎ足で出て行った。
裕一「・・・うるさいやつも居なくなったことだし・・・寝るか」
そのまま眠りに着いた。
ねぇ また一緒にこの夕日を見に行こう
約束だよ 裕一
裕一「うわぁっ!!・・・・・・・・・・・夢・・・か?」
体からは大量の寝汗をかいていた。机の上にある時計を見てみると時刻はPM8時30分。そろそろ起きて夕飯・・・といっても結構過ぎてしまったけど作らないといけない時間だ。早速1階に降りてキッチンに向かう。冷蔵庫の中をあさってみると・・・
裕一「・・・何もない」
仕方なくコンビニ弁当で我慢することにした。コートを羽織り財布を持って外に出る。