その頃の瑞樹はと言うと・・・
瑞樹「・・・・・おはよう」
男 「おはようございっ?!!」
何故か使用人は驚いていた。それも瑞樹の顔を見て。
瑞樹「んん?何よ失礼しちゃうわね・・・人の顔を見てそんな顔をするなんて・・・」
男 「いやお嬢様・・・なんですかその目の下には隈、眼球は真っ赤って・・・何があったんですか?!」
瑞樹「ああ・・・これ?・・ちょっと寝不足だっただけよ。それよりも朝食を用意して頂戴」
男 「・・・かしこ参りました」
少し納得しないような面持ちでその場を後にしていった。
瑞樹「・・・そこまで酷いのかしら・・・今の私って・・・」
朝食を食べ終え部屋に戻るとすぐさま見えるのが机の上にのっている裕一からの誕生日プレゼント。
瑞樹「・・・・・・」
プレゼントの前まで来るとその中身を取り出し机に置く。中から出てきたのは可愛らしい猫のぬいぐるみ。それをツンツンとつつきながら深いため息を漏らした。
瑞樹「まさか・・・誕生日プレゼントがこんな最悪な場面で・・・しかもプレゼントがこれなんて・・・なんという運命の巡り会わせなんだろうか・・・」
そして昨日言われた裕一の言葉を思い出す。
帰れ
二度と来るな
俺の前に現れるな
瑞樹「・・・・・・・」
ズシッと心に重くのしかかっていた。
瑞樹「・・・・どうしたらいいのよ・・・これから・・・」
すると瑞樹の携帯から振動が。どうやらメールみたいだった。
瑞樹「誰からだろ・・・」
携帯を開き受信トレイを見る。
慶太からのメールだった。
慶太『今から会えないかしら?よかったら一緒にご飯でも食べながら話でもしませんか?12時に商店街にある洋食屋、〔月夜の雫〕で待ってます。・・・良かったらでいいから、ね。でわ』
瑞樹「・・・慶太さん」
携帯を握り締めながら少し慶太さんのことを感謝した瑞樹。瑞樹のことをやっぱり考えてくれてると思ったら瑞樹は胸が張り裂けそうなぐらい嬉しかったようだ・・・しかしひとつ疑問に思うところが・・・
瑞樹「・・・なんで場所が自分の働いてる店なのよ・・・」
そこだけは納得いかなかったようだ・・・