それから何時間が経っただろうか・・・
裕一「・・・・・・」
・・・ガララララ!!
裕一「・・・・・・」
・・・ドンガラララ!!
裕一「・・・・・・」
ガシャーーーーーーン!!
裕一「うるさい・・・」
下の方から何やら騒がしい音が響き渡っている。何か物が落ちる音が。仕方なくベッドから出て時計の時間を見る。
PM1時06分
裕一「そろそろ昼飯でも作るか」
1階に下りる。
裕一「・・・うっ・・・!こ、この臭いは・・・」
なんというか・・・表現の仕様がないほどの刺激臭が部屋中に充満していた。・・・例えるなら・・・例えるなら・・・そう!海岸線の工場のくさい臭い。
裕一「・・・なにしてんの?」
キッチンに着いた裕一を待っていたのは・・・当然のごとく瑞樹だった。
裕一「学校に行ったんじゃないの?ていうか顔、見たくないって言ったじゃん」
瑞樹「うぐっ!・・・我慢我慢・・・」
裕一「・・・それで。その鍋の中にある工場から出た薬品みたいな液は何?」
瑞樹「なに言ってんのよ。ホワイトシチューを作ったに決まってるじゃない。これのどこを見たら工場の液体だって言うのよ」
裕一「・・・あの・・・一つ言っておく。ホワイトシチューってのはな読んで字のごとく白いからホワイトシチューってんだ。でもこの液体は・・・何と言うか・・・パープルシチュー?」
鍋の中には・・・紫色のホワイトシチュー?があった。
瑞樹「な、なによ!あんたのために作ったっていうのに失礼しちゃうわね!!」
裕一「・・・じゃあ・・・食ってみてよ」
瑞樹「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(ニコッ)」
その笑顔、食いたくないと見た。
裕一「・・・・・・なんかそんな気持ち悪いもの見たら・・・何も食いたくなくなったよ。すごいなその料理」
瑞樹「もう!ちゃんと作ったんだから食べなさいよ!!」
裕一「嫌です。あともう迷惑なんで帰ってください。んじゃ」
そう言ってリビングを後にした。
瑞樹「・・・失礼しちゃうわね。私の料理はおいしいのよ」
スプーンで一すくい。それを口に運ぶ。
裕一「なんか気持ち悪い・・・寝なおそ」
・・・・・・イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!
裕一「・・・・・・ほんと近所迷惑なやつだ」
部屋に戻り布団に潜った。