マッサージをしている手は下へ上へと移動していたが、僅かに少しずつ瀾の臀部へとジワジワと近づいていく。
すっかりリラックス仕切っている瀾はその移動が解らなかった。
完全に臀部へ手が伸び、気付いた時には座っていた乙の位置は瀾の白い太ももの下まで近づいていたのだった。
「っ!!き、乙様!!」
瀾がそう言い切る前に乙は、瀾を唇で封じた。
「ン…ンフ…//」
熱いキスを交わしながら、瀾の腰に手を滑らせ下へ引きずり完全にソファーへ横たわらせる。
「な、何を!!」
顔を赤らませ困惑しながらも抵抗をする。
「…俺とこうする事は苦痛か?」
真っすぐに見つめる乙の瞳は、吸い込まれるような感覚にさえ陥る。
ただ見つめられているだけだというのに、まるで淫猥に触れられているように身体は熱く熱を帯びてくる。
これを妖艶と言うのだろうか。
「お、お止めください///
わ、私達は女同士…なのに//」
身体の火照りは増し、既に眼を合わせている事すらままならなくなる。
「瀾にとって性別はそんなに重要なことなのか?」
乙はツーっと胸の位置から指でなぞると、思った以上に瀾の身体が跳ねた。
「はぁん…///」
「吐き気がする程嫌なら、止めてやっても良いんだぜ?」
瀾の首筋に唇を当て、甘く食む。
「ンぁっん!」
愛撫しながら、メイド服をジワジワとスムーズに手慣れた手つきで脱がせていく。
その間にも、瀾は抵抗するどころか身体は熱くビクリと反応しては、さらに熱を帯びてくる。
少しサディスティックな視線を浴びせ瀾に言葉を投げる。
「どうした?抵抗しないのか?」
「…ッ////」
いつの間にか瀾の纏っているものは、普段絶えず一番素肌に密着している物だけとなる。
白い肌は心なしか淡いピンク色へと色を付けていた。
身体を両手で覆い、呼吸はその甘く淡い暗澹(アンタン)な刺激に少し荒く肩を動かしていた。
「随分、息が荒いな。俺はまだ何もしていないぜ?」
「ハァハァ、ハァ…ン…///」
赤く色付いた瀾の顔は、少し何かを求めるような眼差しで瞳を潤ませていた。
乙は、それをあえて何もせず、ジッと見つめている。
「き・乙…様…ハァハァ。」
「なんだ?」
「私…何か・・変、です…」
「何が変なんだ?
確かに今の瀾のその格好はメイドには見えない以外、俺には何も解らない」
わざと瀾に言葉を放つ。