瀾は、震えながらもゆっくり閉じていた両腕を開き乙の方へ伸ばした
「…乙様…」
少し眼を細めジッと見つめると瀾に覆いかぶさった。
乙の瞳に吸い込まれるように、潤ませた瞳で顔を赤らめる。
「瀾…俺が欲しいか?」
「…はぃ…///」
「なら、その可愛らしい唇で俺を求めてみろ…」
「…乙様…、お願い…します…。
私に乙様を…」
「…クス」
二人の唇が重なる。
熱く激しく、絡み合う舌を必死に受けとめる瀾は、顔を時折苦しそうに歪めた。
「ン…ンク…ハァ…ア…」
手を絡め、しっかりと握り返す瀾の細い指は力強く乙の手を締め付ける。
キスを交わしているだけだというのにピクリピクリと身体を跳ねさせ、淡いピンクの肌はさらに色めいてゆく。
「瀾…」
「ぁン…//乙様…もっと…」
唇が離れると、寂しげに眼を潤ませた。
ジッと見つめる乙に自ら腕を絡ませて乙を求め、唇を奪った。
「ん…」
「ンン…!!ンフ、ハァ、ア…ン、ンン///」
胸が締め付けられるほどに湧き出る熱に浮かされ、瀾の瞳から一滴の涙が伝っていく。
『熱い…どうしてこんなに熱いの?女同士なのに…。
身体が…何かを求めて止まらない。
私…どうしちゃったの?』