彼女の肌が、少しずつ淡く桜の色に染まっていく。
微かに震えているのが解った。
「…震えてる」
「…平気ですから…」
乙が躊躇っていると、舞緋流は自ら乙の触れている膨らみのフロントホックを外し、包まれていた肌をあらわにした。
「…!」
「乙様…」
「……」
もう一度キスを交す。
手にスムーズに埋まる膨らみは、その形に湾曲をなぞるとヒクリと次の刺激を求めるように乳頭を震わせた。
「ンゥ…ア…ン///」
ポツリと膨らみの上で震えているものを口に優しく含み、柔らかく舌で円を描くと、舞緋流は蜜の誘いに足を閉じ歯痒く恥じらった。
自分を這う腕は太ももの側面をなぞり、ゆっくり内側へと滑り込んだ。
まだ、到達すらしていないというのにゾクリと快感が走る。
「ああ…///」
胸の刺激と乙の指の優しくなぞる乱舞は考える余地さえなくしてしまいそうにとろけていく。
顔には熱を帯び赤く染めていく。
「あ…アアン…///」
「辛かったら言えよ?」
耳元で囁く吐息にさらにピクリと反応させ、自制心を壊してしまう。
「大・丈夫…ア…私を…もっと…
アアン…」
「ああ…」
乙の手が内股を撫でながら、
ゆっくり舞緋流の核の場所へと近づいていく。
「ああん///」
顔をさらに赤く染め、快感に歪み彼女の瞳には、うっすらと涙が溜まっている。
「……ッ」
『やっぱり…』
乙は寸前で手を停め、目を伏せて、スッと舞緋流から離れた。
「乙様?」
「……」
『やっぱり…無理だ…。
母さんに似ている舞緋流を俺は抱けない…』
無言のまま、乙は静かに部屋をあとにした。
乙は、廊下をサクサクと歩きながら、少し大きな声で口を開く。
「今井!今井はいないのか!?」
屋敷の伝達能力というのは凄いもので、間もなく執事が目の前から歩いてきた。
「どうなさいましたか?」
「車の用意をしろ」
「は…」
「それと聖慈とメイドの赤梨を呼んでくれ」
「いかがなさいました?」
「外食だ、外でディナーをする」
「は…。しかしご夕食の準備が出来ておりますが」
「皆で食べてくれ」
「か、かしこまりました」
乙は玄関で待つと、聖慈が留奈を連れやってくる。
「姉様〜♪」