白から聞いた話だが今年でアカデミーも卒業だそうだ。
え?何で俺が知らないのかって?職員会議とかほぼ寝てるからな・・・
授業はちゃんとしてるよ?ちょっと女子を重点的に個人的に教えているだけであって決して卑猥なことをしているわけではない。
ちょっと覗きとかをしてるだけだから。
白の成績はそうとう良くてかなりの秀才だ。俺にだけ教えてくれたが血継限界も使えるようになったそうだ。
氷遁忍術だそうだ。夏に重宝しそうな忍術だな・・・
「よくやったな白!」
白の頭を撫でてやる。
「はい・・・///」
「僕もこの血の力をカゲロウさんのために使えることがうれしいです!」
無垢な、心の底から嬉しいという笑顔。
「お・・おう・・そうか。」
「あれカゲロウさん、どうしたんですか?」
さすがに赤くなって照れたとはいえん・・・
ヒナタにも一応幻術のイロハは叩き込んでおいた。あの子は日向のような柔拳やるようなスタイルにはむいてないように思うけどなぁ、性格的にも。
医療忍者とかのほうが向いてるだろうに。名門に産まれてしまったがゆえか。
ヒナタは1週間に1度宗家の方に帰っている。さすがに預かりっぱなしはいけないだろうということだ。
恥ずかしがりな性格も若干ましになってきた。そりゃ衣食住一緒にしてればね。
「ヒナタ!一緒に風呂入るぞ!」
「え!ええ!?」
「大丈夫だって、お兄さんが優しく洗ったげるから。」
いや押しに弱いというかなんというか。その後、白にひっぱたかれたけど。
「ごめんくださーい。」
宗家の人とも顔なじみになった。
「あ、こんにちは。姉さまもご一緒ですか。」
迎えたのは日向ハナビ。8歳とは思えない振る舞いだ。
いやだがこの年齢だからこその美しさがある・・・
かわいいし、我がハーレムには妹枠が足りないと思っていたところだ、ぜひそのポジションに
「カゲロウ殿か。」
いやしかしその場合この男をどうにかせねば俺の命がなくなってしまうだろう。
日向ヒアシ。
木の葉の名門日向家当主。厳格。
ヒナタのときは「跡継ぎはハナビだから」的なこといってOKが出たんだが、ハナビとなるとそう簡単にはいくまい。
おそらくやりあうと2秒で死ぬだろう。俺が。
情報によるといろいろチートな技を使うらしい。近距離専門だから相性は良いが・・・どの道勝ち目ないしな。
だがハナビが手に入ればヒナタとともに漢の夢であるあのどんぶりが食べることができるのだ。
しかし今。屋敷と手だれに保護されているハナビに手をだすのは得策ではないな。
白眼相手だと見つかっちゃうしな〜俺。
いつかチャンスがくるはずだ・・・そのときこそ勝負のとき!
「どうもヒアシ様。」
一週間に一度あっていればそれなりに話す中にはなる。
「ヒナタのことは頼んだぞ。」
厳格なことには変わりないが。ヒナタのことを完全に切り捨てているあたり家族の情より一族の未来をとってるんだろうな。過去になんかあったんだろうかね。
いつかこの男がヒナタと分かり合える日がくるのかね。
そういえば日向の分家に宗家を恨んでるというネジだかペンチだかいうやつがいるみたいだが・・・
知ったこっちゃないといえばそうなるな。俺の関わることじゃない。
そういえばハーレム候補で他にめぼしいのがいないかと探っていたんだが、今年上忍になった夕日紅という美人がいた。
「木ノ葉一の幻術使い」とまでいわれるらしい、俺とどっちが上だろうか・・・
蜻蛉から気になる情報ももらった。
なんでも同じ上忍との関係が疑われるということだ。まだ本格的に進展してはいないだろうが将来的には危ない。
だがしかし好意が他に向いてるのを変えるのも難しい。
だが。
だがしかし。
そんなことで我がハーレム計画を断念してはいけない。
他の男に好意を持っている女を横から掻っ攫う。つまりNTR(寝取り)。
燃えるではないか!
同じNTRでもNTR(寝取られ)ではないから注意な。
まぁ少々、外道な方法を使うかもしれないがな。
となれば今回は入念な準備が必要だ。
早速お近づきになりますか。
「あれ?カゲロウさん休日なのにどっかいくんですか?」
いっつも寝てるくせに・・・とはいわないエプロン姿が似合う白が問いかけてくる。
うーむ、今度裸エプロンで出迎えを・・・
「出かけるんだったらお醤油かって帰ってきてください。ヒナタちゃんは今日家に帰ってますから。」
「ん〜」
手を振りながら、わかったわかったと意思表示をする。
情報によると家はこの辺か・・・いたいた。
へぇ・・・こうしてみるとただの美人にしか見えないな。
紅は若い女性が着ているような服で花に水をやっているところだった。
「あの〜すいません。」
「あ、はい?」
そこにはいつもの忍者ではなく普通の女性の反応があった。
「夕日紅さんですよね。あ、どうもカゲロウといいます。」
明らかに怪しんでる。そうですよね見知らぬ男が声かけてきたらね。
「アカデミーで幻術を教えてる教師なんですが、木の葉一の幻術使いと呼ばれる紅さんを一度お目にかかれればと思いまして。」
「え、ええ・・・ありがとう。」
ガードが固いな・・・一見クールな印象に見えるが。
「それとこれうちで作った地酒です。お口にあえばいいですが・・・」
情報によると酒好きらしい。意外だが。
「本当!?ありがとうございます。」
あ、ちょっと嬉しそう。
ただの酒じゃないけどね。もちろん。
「紅さんみたいなきれいな方が木の葉一の幻術使いだなんて思いませんでしたよ。できたらお近づきになりたいですね。」
「いえ、そんな。」
返事はやはり当たり障りの無い形式的なもの。
こりゃ思ったより難航するかもしれないな。
「で「あ〜カゲロウじゃない!」
この声はアンコか・・・
「何してんのよこんなとこで!あら紅。はーん、私の次は紅をねr(ry
ガシッ
アンコの右腕を掴んで近くの路地裏まで連行する。
「ちょっ・・ちょ・・」
「・・・・ぁ・・・ッ」
「・・・ちょ・・・そこは・・・あっ・・・」
「だ・・・・・あっ・・・・め・・・」
その後路地から一人の男が飛び出して全力疾走で去っていった。
「ちょっと、アンコ。いきなりどうしたの?」
一部始終を見ていたものの突然すぎていまいち理解できてない紅がアンコに問いかける。
「ハァ・・・っ・・・ハァ・・・な、なんでもないわよ!?」
「?でもなんか顔が赤いし、息も荒いわよ。服も乱れちゃってるし。」
「っ!!」
アンコは顔をそらして背をむけるととスタスタと去っていった。
「・・・・いきなり・・・・あんなところで・・・」
なんだかぶつぶついってたけどいったいなんだったのかしら。
-その後-
「お醤油は?」
「すいません・・・」