小説『カゲロウ日記(R-18)』
作者:()

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「くッ!」



ただいま全力疾走中。
追ってくるのは霧隠れの追い忍部隊。

やはり荷物を一つ抱えて走るのはつらいな。
精鋭部隊相手じゃすぐに追いつかれちまう。

やっぱりまずかったなー


影薄めの術が聞くのは俺一人。他人といると効力が消えてしまう。
しかも、怪しい男と浮浪児が里から出ようなんて怪しいもんね、そりゃ怪しむよね。


でもいきなり抹殺しにかかるのはどうかと思うんですけどもねぇ!

後ろから迫る千本とクナイを必死にかわす。少女は抱きつかせているがもともとやせ細った体だ、激しい動きを続ければ耐えられるかどうか分からない。

「数は3人か」

周囲に飛ばしている蜻蛉の視点から情報を視る。

やるしかないか・・・

3対1、隙を見せれば俺のハーレム計画はもろくも崩れ去るだろう。それはだめだ。やっと一人目をゲットしたのに。ちょっとちっちゃいけど。

俺に戦闘を行う術なんてない。なんとか時間を稼いで逃げ切るしかないな。


「幻術・右往左往の術!」

説明しよう!この術は人の方向感覚を狂わせることができるのだ。
お手軽かつ広範囲にかけることができるとっても便利な術だ。
難点はすぐバレることだな。うん。

1分も持たんだろう。多分。


一瞬、追い忍たちの動きが止まる。


ほんの数秒、だがそれだけでいい。どのみち正面からやりあっても勝てんのだ。

「秘術・存在秘匿の術!」


これぞ我が最終奥義!チャクラから気配まで一切を遮断することができる。
かつて女湯を覗くために朝から晩まで血を滲む努力の末に編み出した奥義よ!
これさえあれば覗きから盗撮までお手の物よ!
温泉街でどっかのエロ覗き親父と共同開発した術なんだけどな。やつのエロに対する情熱も感嘆すべきものがあったな。



難点はすっごい疲れることだ。もともとチャクラ量の少ない俺がこの術を展開できるのはせいぜい5分が限界。

だがそれだけあればこの場から離脱できる。一般人1人と偽装忍者1人だ往来の中に入ってしまえばこっちのものよ。


突如、気配が消えた俺達に驚いたのかすぐさま警戒態勢に入る追忍集団。
てかこのリーダーっぽい人めっちゃ怖いな
なんか包帯巻いてでっかい包丁背負ってやがる。殺気ガンガンだし。こんなのとやりあってちゃ身が持たんぞ。


勝てない勝負はやらんのでな。さらばだ!


全力でその場から離脱する。追ってくる気配は無い。巻いたな。


「おい、大丈夫か?」

胸元の少女に問いかける。

「・・・」

あーやっぱ気絶してるか。寝顔もかわいいじゅるっ・・・ハッ!いかんいかん。

とりあえずどこかで休ませねばならんな。もう水の国からは抜けたし・・・療養地の温泉街にでもいってみるか。

「よっと・・・」

気絶した少女をおんぶすると温泉街へ歩みはじめる。



−温泉街−


「ほらー目ぇつぶれよ」

少女の頭から湯をぶっ掛ける。
あんなところにいたんだ髪も肌も垢まみれだぞまったく。

そうそうこの子の名前は白というらしい。透き通る白い肌によく似合った名前だ。

体も少々胸が控えめだが問題ない。将来的に大きくなるとはいえないが

貧乳も巨乳も平等に愛さねばな!

ごっしごっしと白の髪を強引に洗う。

「痛いです・・・」

恥ずかしいのか顔を伏せたまま小声をもらす白。

今の格好は白はなにもつけてないが俺は腕まくりをした状態だ。
?まだ白は小さいから一緒に風呂入れるんです。大きくなっても入りますけd・・・ゲフンゲフン。


こうやって小さい頃から手をつけておけば将来はね

んーまだ青いがあと5年もたてば相当なものになるぞこいつは。
ハーレム作りにはこうした青田買いも重要なのだ。

そういや各里にはアカデミーというのがあるとか聞いたことがあるな。
将来有望なくの一に手をつけておくのも悪くは無いな。

里にもぐりこむとなると一筋縄ではいかんだろうが・・・やはり可能性があるとすれば木の葉か。
あそこはけっこう警備も緩いしな。
蜻蛉によれば雲隠れとのいざこざも解決したみたいだし。裏取引でもあったんだろうが。


「カゲロウさん」

これからどうするかを考えていると白が口を開く。
おじさんはやめてくれたがお兄さんとはよんでくれなかった。まぁ俺も四捨五入で30だからな。あながちおじさんも間違っては無いんだが。



「ありがとうございます」



「・・・」

お礼を言われた。ありがとう。その言葉一つにこの少女の生きてきた過酷さが押し込められた、そしてどれだけの感謝の気持ちがこもっているのだろうか。

「わっしゃわっしゃ」

なんだか返事をするのが照れくさくなって強めに白の頭を洗う。


「きゃっ!」


心配するな。この借りはちゃんと返してもらうからな。にしても。


その笑顔は反則だっていったろうが・・・っ///

-4-
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