でその綱手っていう人はどうなんだ。
「綱手様ですか?博打好きで人の言うことは聞かないし、借金取りに追われるしもう大変ですよぉ〜」
自分の上司をそんな風にいっていいのかシズネよ。そしてちょっと離れろ。
シズネはカゲロウの右腕に体を絡み付けるように密着させている。歩きにくいぞおい。
そして左側には白がぴったりとくっついている。握った手を離そうとはしない。
白はシズネとは一切言葉を交わしていない、というか見るからに敵視している。やっぱ昨夜のアレを見られていたんだろうか・・・心配するな白。お前ももう少し育ったらおいしくいただかせてもらうからな。
「シィィィィズゥゥゥゥネェェェェ!」
地の底が震えるよな怒気の篭った声が聞こえる。
往来の先に一人の女性が見えた。
金髪、ひきしまった体。そしてなにより豊満な胸!まさに絶世の美女だ。
「つ、綱手様!」
ほぅあれがあの伝説の三忍と謳われる・・・ん確かもう50近い歳のハズ・・・あの容姿は何かの術で化けてるのか?
つまりBBAというわけか。なるほどどうりで隠し切れないBBA臭が・・・
「おい!」
人は見かけで判断したらいけないな〜と思っていると綱手が目の前に来ていた。
「何か今変なこと考えなかっただろうね!」
「いえ・・・ソンナコトナイデスヨ」
伝説の三忍なんて化け物とやりあったら俺なんか一瞬ももたないぞ・・・デコピン一発で気絶して終了しそうだ。
「それで。昨夜シズネはどこいってたんだい。」
「え!?いや、あの。そのね?ははは」
顔を真っ赤にしてあたふたしだすシズネ。なんだかかわいらしい。
「すみません。昨夜は彼女にお酒の席を付き合わせてしまって」
仕方なく助け舟を出してやる。まぁ俺の大事なハーレムの一員だからな。
「そうなんですよ。いや〜すいませんでした綱手様。この埋め合わせはちゃんとしますからね?ね?」
必死に機嫌を取るシズネ。そんなにこのBB「あん!?」姉ちゃんが怖いんだろうな。
「ふん!行くよシズネ!」
「あ〜もう綱手様〜待ってくださいよ〜」
「あ〜おいシズネ。忘れもん。」
駆け出そうとしたシズネを呼び止める。
パタパタと駆け寄ってくるシズネ。
「はい、どうしてんですかカゲロウさっ!?」
シズネの頭を後ろから手で抱えこんで唇を強引に奪う。
「ん〜!んっ」
はじめはシズネも抵抗を示していたが次第に受け入れてねっとりとしたディープキスへと変わっていく。
唇を離すと名残惜しそうな目をしていたが
「じゃあまた
・・
な。シズネ」
ぽかーんと呆けていたシズネだがやっと何を言ったのか理解できたようで
「はい。また
・・
」
その言葉をおいてシズネは消えた綱手の後を追ってかけていった。
ふと左手に強い力を感じる。白だ。
「カゲロウさん」
白はそういうと爪先立ちして目を瞑って唇を突き出す。ああそういうことね。
ちょっとしゃがんで唇に軽くふれてやるだけのキスをする。
「続きはもう少し大きくなってからな」
そういって白の頭をなでる。
白は頬を膨らましていたがなでられることで機嫌を良くしたのか怒ってはいないようだ。
「ところでカゲロウさん、次はどこに行くんですか。」
「んーまぁ当初の目標どおり木の葉かな。」
団子をつまみながら考える。
ちなみに白は団子というものがはじめてだったようで初めて食べたとき目を輝かせていた。
「旦那、無事だったんですね。」
話しかけてきたのは団子屋の店主だ。まさかの再登場とは驚いた。
「危うく死に掛けたがな。」
もう2度と水の国なんかにはいかん。
「でも旦那達、木の葉に入れるんですかい?身分照会とかいるんじゃ・・・」
「その点は心配ない!」
実は先日木の葉の忍びと知り合いになってな。一筆書いてもらったのだ。
シズネGJ。あいつは木の葉の上忍だそうだからな。ピロートークで頼み込んだら書いてくれた。
内容は「この人大丈夫だから。木の葉で暮らさせてやって」的な事を。
「それならもんだいはありやせんね・・・というか旦那いったいどこでそんな人と知り合うんですかい」
「あれだよ俺のたゆまぬ人望と天運のおかげだな」
白、そんな目で俺を見るんじゃない。団子もう一皿追加してあげるから。
もしものときは幻術とか影薄めの術とかで侵入しようと思ってたんだけどね。
安全なのにこしたことはあるまい。
「いくぞ白。今日中に火の国へ入らないとな」
「もが・・・はい!」
そして木の葉では俺には秘策がある・・・待っていろよ木の葉のくの一!