「うぅむ」
「どういたしますか火影様」
ここは火の国、木の葉の里の頂点に立つ火影の部屋である。
三代目火影。忍びの頂点に立つ彼が悩んでいるのはさきほどやってきた放浪者らしき2人組みだ。
少女と男、親子に見えなくもないが・・・にしは男は少し若いというのが門番の印象だ。
「どんな素性があるやもしれんし、今あの2人は。」
側近に対して様子を聞く三代目。無論、暗部を使って2人を監視させている。
「火影様!」
「どうしたライドウ!」
駆け込んできた男の名前は並足ライドウ、木の葉の特別上忍である。
その手には一通の手紙が握られていた。
ペラッ
「ふむぅぅぅぅ」
その手紙を読む三代目のしわがますます深くなる。
「ふぅ・・・」
「いったい何がかかれていたんですか?」
パイプから出てくる紫煙を吐き出す火影。
「綱手じゃよ。まったく里をでていってどこをふらふらしているのやら・・・あの男は大丈夫だから職でも紹介してやれということじゃ」
少しの間考え込んだあと
「あの男、カゲロウといったか。ここに呼べ。」
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すげぇなこのじいさんが忍びの頂点とよばれる火影か。
「ということじゃ。木の葉はお主がここで住むことを認める。」
さすがはシズネ、上手く書いてくれたらしいな。さすがに木の葉も伝説の三忍からの推薦状があれば認めざるを得まい・・・書いたのはシズネだけどな!
しかも三代目は綱手の師匠らしいからな弟子には甘そうな人だしまず大丈夫だろう。
「おぬしは忍びと聞いておる。これからは木の葉のために働いてもらうがよいか?」
お、来たな。
「実はそれについてお願いが・・・」
「カゲロウさん大丈夫かな。」
先ほど木の葉の上忍に火影に面会させてもらいにってからまだ帰ってこない
あの人のことだから大丈夫だとは思うけど。
にしても木の葉の里っていうのは霧隠れとはぜんぜん違うんだなぁ。みんな明るいし。
「お前、こんなところで何してるってばよ。」
手持ち無沙汰で里の様子を眺めていると、一人の少年が話しかけてきた。
僕より3歳ばかり小さいくらいの男の子だ。
「見ない顔だけど」
「ええ、今日、木の葉にやってきたんですよ。君は・・・?」
「俺?俺の名前はうずまきナルト!将来、火影になる男だってばよ!」
ああ、この里は平和だななんて思ってしまった。
「そうですか、頑張ってくださいね。」
思わず笑顔が出てしまう。僕がいたところじゃこんな会話なんて一生できなかっただろう。あそこから連れ出してくれたカゲロウさんは僕にとっては神様以上の人だ。
少年を見ると固まっていた。何か変なこといったかな?
「な、なんでもないってばよ。姉ちゃんも頑張るってばよ」
顔を赤くして走ってさってしまった。いったいどうしたんだろう。
ガチャ
話が終わったのだろう扉が開いてカゲロウさんが出てくる。
「白行くぞ」
僕が先ほど走り去った男の子のほうを向いていると
「白どうかしたのか?まさかなんかされたんじゃないだろうな。」
「いや、さっき男の子が・・」
すると過敏に反応したカゲロウさんが
「何?男、そうか俺の白に手を出そうとはいい度胸だ・・・我が秘術で一生心から消えぬトラウマを刻み付けてくれるわ!!」
「大丈夫ですから!大丈夫ですから!」
この人なら本当にやりかねない。
でもそんなことしなくても僕はカゲロウさんから離れるつもりはありませんから安心してくださいね。
カゲロウさんはアパートの一室らしきところをを借りてくれた。
私には家事全般を任せてくれるそうだ。なにかあったときには周りにいる蜻蛉に伝えれば伝わるそうです。
「アカデミー?」
夕食時、カゲロウさんからそんな言葉が出てくる。
ちなみに夕食はカゲロウさんが作りました。私も早く作れるようになります・・・
「そうだ。白、お前にはアカデミーに入ってもらう。忍者要請の学校だ。お前のその力は望む望まないにせよ関わってくるだろう。血継限界を制御するため、まぁ鍛えといて損はないさ。」
こいつ才能ありそうだしな。将来守ってもらわないと。俺を。
「カゲロウさんは?」
「俺は火影から紹介された仕事をやる。」
白がとたんに不安気な顔をする。
「心配するな危険な仕事じゃないよ。」
ジジ・・ッッ
食卓に数匹の蜻蛉が飛んでくる。この里の細部まで多くの蜻蛉を放っておいた。情報は命だからな、何事も知っておくべきだ。
(やはり見張られているか)
いくら紹介状があったとはいえ部外者をそう簡単には信用しはしないか・・・老いてもさすがに火影だな。
見張りは暗部が3人、こりゃ当分派手な動きはできないな。
口惜しいが見張りがはずれるまでは大人しくしとくか。
「みんなー静かにしろー」
ざわついていた教室がこの先生、確かイルカ先生だったと思う。この先生の声で静まる。
「今日からこのクラスに入ることになりました。白です。よろしくお願いします。」
笑顔でおじぎをする。
女子からはわーっという声、男子はなぜか一様にこちらを見ていない。しかもみな心なしか顔が赤い。僕はカゲロウさん以外の男の人には好かれないんだろうか。あ、昨日の男の子もいる。
じゃあ「白さん、君はあの席に座って。」
「よろしく!あたしは春野サクラ!ねぇ白さんキレイだよねぇ〜」
「ちょっとサクラ、何先に話しかけてんのよ!あ、あたしは山中いの。実家は花屋やってるんだ。」
右と左から同世代くらいの女の子がすごい勢いで話しかけてくる。今までこういう経験なかったからどういう話したらいいか分からないや・・・とりあえず笑っておこう。
「おーい、春野、山中!まだ話は終わってないぞー」
騒いでいるとイルカ先生が静かにするようにと怒る。
「次はこれから新たにお前らを指導していただく先生をご紹介する。ではこちらへ。」
その人は壇上に立つと
「えーこれから幻術、封印術、結界忍術などを担当させていただくカゲロウといいます。どうぞよろしく。」
白は一瞬我が目を疑った。カゲロウさんが教師?あの人が?
クククこれこそ究極の青田買い!
忍者候補のうちから手をつけておく作戦よ。難点は時間がかかることか・・・こいつらが忍者になるころには俺もう30超えちまうよ。まぁそれまでは中忍や上忍の女性陣を狙うとしますか。
しかし暗部に見張られてるから今すぐには動けそうに無いな
-夕方の一幕-
夕飯の買い物中。
「まぁご兄妹ですか?」
「いえ、嫁です。」
ざわっ・・・
「ポッ・・・」
(ロリコンだ・・・)
(ロリコンだぜありゃ)
(ロリコンだな)