『ハジメテノ×オシゴト』
「さて、エルにキル、今日は仕事に出てもらう」
「ああ。わかった」
「え?やだ」
上から、父さん、キル兄、あたしの順である。
てか、仕事って暗殺じゃん。やだよ!だってあたし、ベース凡人だもん!
って、言ったらかなりすごい殺気を当てられた。
怖い怖い怖い怖い怖い!!!!
なんでかな。自分じゃないみたい。
「…、大丈夫か?エル」
「うっうん。それより、どこでやるの?」
「家からは近いよ。9時くらいに出るから」
「OK。わかった」
我儘が通らない世界。
表の人が知らない闇の中。
遊びじゃないんだよね―――。
****
「ごめんなさい。あたしには、これでしか生きてけないんだ――」
って、言うのもいいわけか。
母さんが聞いたらなんて言うんだろう。
あたしは、どんどん過去の過去を忘れてく。
前世の母さんの顔がぼやけてく。
本当にごめんなさい。
「おい、早く行くぞ!」
「はーい」
今回のことでわかったけど、キル兄は、ある程度殺すと快楽殺人者と化することが分かった。
あれか、子供によくある自己暗示ってやつかな。
で、あるていど制御できるのもわかった。
キル兄、あなたはホントに兄ですか。
てか、なに妹に制御されっちゃってんのよ。
まっ、双子だしぃ?
むふっちょっと優越感があるわ〜vv