小説『とりあえず転生したらキルア君の妹になったイラストレーターのお話。』
作者:みちる。()

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『カゾク×ノ×コト』





あたしは、いつもの森ではなく家にある図書館にいた。
あたしは本が大好きで、ここによく足を運ぶことが多い。
いつも思うが、なんで此処に冷蔵庫がないんだろ。
そしたら、此処に住めるのに。
そう考えてた時、ある本が目にとまった。
「“失われた部族大百科”・・・・?」
なんとなく、知りたかったのでページを開く。
そこには、とんでもないことがかいってあったんだ―――。






「父さん!父さん!」
父さんは、キル兄の訓練をしていた。大変だね、後継ぎって。がんばってください。そしてご愁傷さまです。
父さんの訓練ってスパルタなんだよね。イル兄の訓練は後ろに般若が見えるし。いや、違うな。黒いものが見える。
「あ、なんだ?エル。とうとう真面目に訓練受けるか?」
「断る」
「そうか、でなんだ?」
「ああ、その事なんだけどさ、あたしの母さん、産んでくれた方のね、姓ってなんだったの?」
「ああ、“セレーネ”だったか」
「!」
ビンゴか。ああ、あたし20年も生きられないかもしれない。
「あ、あとメリーの遺書だ」
「?!あ、ありがとう・・・・」
なにが、書いてあるのだろう・・・・。
ん?唐突すぎ?
そんなの見てない知らない聞いてない!!!




***


「あー。あたしったら、20年生きられないかも…」
これは、母さんの遺書を読んだ最初の感想である。
「「「「「は」」」」」
ポツンと漏らした一言。
残念ながら、家族全員に聞こえちゃったみたいです。
てか、なんでこんな時にいるわけ?!!!いつもほったらかしじゃん!いないじゃん!
ちょっとキル兄訓練は?!!
「なに言ってんだよ、エルついに頭湧いたか?」
「失礼だな!あたしは馬鹿設定か!」
「え?そうじゃないの?」
「馬鹿は豚君でしょ!」
「そー言ってる奴が馬鹿なんだろ」
上から、キル兄、あたし、イル兄、あたし、豚君である。
イル兄は真顔だからダメージ10倍である。
あたしのライフはもうゼロよ。



「あ、そうだエル仕事」
「嫌だ」
「今回の仕事をしっかりやったら家にある古書をもらっていいということなんだが…」
「!!」
エルフは悩んだ!
餌で、人を殺すのはどうかと思う。でも、ここ2カ月仕事をやってないのは確か。
3か月を過ぎるとあたしの命が危ない。
それに、いやいややってるのはキル兄も同じ。うーむ。

「…、いいよ。行く」
「あ、そうだエル、エルの帰りって遅いからね。迎えに行くから」
「ホント?!イル兄大好き!神様仏様イルミ様」
「エルってホント現金だよね」
「はっはーキノセイダヨ」

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