小説『とりあえず転生したらキルア君の妹になったイラストレーターのお話。』
作者:みちる。()

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『ネン×念』









「なんてこったい・・・」
先ほどメンチちゃんに直してもらった親指を見ると、義指が取れて、血がドバーとなってた。
どーゆー事なんだろう・・・・。




って、何のんびり現状報告してるわけ?!!
ちょ、「メンチちゃあああああああああああああああああああああん!!!!!!!」



「どうしたの?!」
「ん」
「きゃあああああああああああああああああ!!!」
あたしが半泣きで親指を差し出すとそりゃもうかわいらしい悲鳴を上げたメンチちゃんはその場に倒れこんだ。
「ちょ、なんでよ?!ああ、もう仕方ない!ネテロ会長に見せるわよ!」
「え、やだよあのタヌキ爺は」
「い・く・わ・よ」
「はい」



メンチちゃんの逆らえない笑顔に一歩引いたとき、ちょうど良くあのタヌキ爺が現れた。

「どうしたのかの?てか、メンチお主はよ集まらんか。試験官の集まりすっぽかして何やっとる」
「ん」
あたしがまたも親指を差し出す。
「」
あ、タヌキ爺がフリーズした。

「何かいじった?」
「いいや」
「・・・・」
「・・・・」
え、ちょっとお二人さん黙んないで。あたしもこれ痛いんだから!精いっぱいの強がりなんだから!!
無言で顔を見合わせうなずく二人。
だから何にうなずいたのよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!

「お主念は知っとるかな?」
「知りません」
「・・・・」
キリっとした顔で答えると頭を押さえるメンチちゃん。
「・・・・・。ちょっと部屋に行くわよ」
「?」






***




「何やってんだろーねー会長」
「さァ、私には会長の考えることなんてさっぱり」
「判ったほうが凄いと思うよ」
ぼそぼそと聞こえる話を所々拾う。
どうやら、中にいるのはサトツさんにブハラさん、パイナポー・・・じゃない間違えたリッポーさんに、緑豆がいるとこだった。

「ふぉっふぉ、ちょっといいかの?」
「会長!と、・・・誰?」
「ん」
「」
誰?と聞かれたので無言で親指を差し出す。
あ、みんなにひかれた。
ブハラさんなんて口の中のもの吐きだしそうだった。汚い。

「どうでもいいんですけど、早くしろください。痛い、血が足りない」
「と、いうわけでこの子にはちと早いが念を覚えてもらう」
「「「はやすぎんだろ!」」」
「だって、アリにかまれたのはこちらの不注意じゃし」
「そうよ!この子が死ぬとか駄目」
「メンチちゃん!!!」




とりあえず、そうゆうことなんでと言うとタヌキ爺があたしをじろじろ見る。きゃーきしょーい。


「お主、念使い周りに何人いた?」
「えー、えっと・・・・・」
旅団って念使いだよね・・・・。それらしきこと何回も言ってたし。
じゃあ、まずクロロ、マチ、シャル、パク、ノブナガ、フェイ、ウボー、フィンクス、シズクにフランケンじゃねえフランクリン、コル、ボノレノフ・・・だっけ?なんか、・・・・あ、あと父さんとゼノ爺ちゃん!と、不服だがイル兄ぃ。
ちなみにあたしが旅団の中で仲が良いのはマチとシャルにノブナガと、ウボー、フィンクス。
クロロとは普通(と、思いたい)他の人とはあんま関わってないな。フェイタンとはちょいちょい拷問関係の話で討論してるけど。
「15人くらい?」
「いすぎじゃ。もうほとんど精孔ひらいとるがな」
タヌキ爺の言葉に絶句する他試験官たち。
「もうこれ、あとひと押しじゃ」
ドンッと、生ぬるいような手に当てられ押されるあたし。(実際は押されてなかったけど)
そのとたん、アーラ不思議なんかもくもく出てきたよ☆
「って、なんでよ!」
おろおろと分かりやくす狼狽するあたしに助け船を出すメンチちゃん。
「落ち着いて、オーラをとどまらせるイメージで!」
「え、めんどくさ!」
「いややれよ」
リッポーの的確なツッコミに青筋を立てるとネテロの爺がふぉっふぉっふぉと笑っていた。
仕方ない、落ち着けー・・・。
てかさ、とどまらせるってどゆこと?磁石みたいにに引き寄せればおK?
でも、とどまらせる・・・。念じてみるか?…やめとこう。なんとなく恥をかきそうだ。
なら自然体かな?念ってなんていうか、凄そーなイメージがあったから今一ピンとこないな。シンプルイズベストってこと?
そんなことを考えていると自然にとどまるオーラ。
「おお、やっぱり。見事じゃ」
そこから、あたしは念とは何かを今更教わり、とりあえず治癒力を強化して事は収まった。
そういえば、これって裏試験だったんだって。合格しちゃった☆






ついでに言うと師匠はメンチちゃんとサトツさんだって。
その後あたしはメンチちゃんに「試験官同士の話し合いがあるから持ってて―」と言われそこら辺をぶらぶらすることにした。



***


さてと。何しようかな・・・。
「ん、ゴンじゃん」
久しく見る顔にテンションが上がるあたし。
だってゴンだよゴン!あの可愛い天使ことわんこだよ?!あたしの生命源だよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!
荒らぶる心を押さえつけニッコリスマートに笑うと、ゴンも、エヘヘと笑って見せた。
でもね、ゴンそれ無理してるでしょ?
何があったのかは聞かないけどさ・・・。
「おねーさん悲しいな」
「へ?」
「いや、ただゴンにはいい仲間がたくさんいるよなーって思っただけ」
「そお?ありがとう!エルフもオレの大切な仲間だよ!」
「」
今度はぴゅわっぴゅわな可愛さ1000%の愛されオーラを発する。
可愛い。
あ、やばい鼻血でた。
「大丈夫?」
「う、うん。あ、あたし用事があるからいくね」
「うん!」
ゴンと別れると、陰に隠れていたクラピカの元へ行く。
「あとはよろしく頼むよ、クラピカさん♪」
「まったく。気づいていたのか」
「当り前でしょー?あたしを誰だと思ってんの」
ドヤ顔でそう告げるとそうだなと優しく微笑まれる。お姉さんおなかいっぱい。



***




メンチちゃんと待ち合わせした場所に行くと故二人は来ていてウボーさんかって思ったあたし悪くない。
「とりあえず、四大行をマスターしましょう」
なんだよ、四大行って。
目の前には、メガネをかけて(わざわざ)イメチェンしたメンチちゃん。
可愛いから許すけど。
メンチちゃん曰く、もう時間がないから簡単な説明だけして後は自主錬なんだそうだ。テキトーすぎて涙出てくるよ。もう泣いていい?
「まずその、纏。寝ててもできるようにがんばってー」
「やり方は?」
「一時間くらい精神統一を図ればおK」
てきとーな。
「次、絶」
「気配絶ち?」
「そ」
あ、ならできるわ。そう言って気配を殺すと「うますぎてシャレにならないんだけど」と、メンチちゃんに言われた。
当り前じゃないですか、気配だちっていうのは逃げることに直結するのよ?
「次は練だけど、さっきの纏をしっかりやってから。どんなものかというと纏の大きいバージョン」
ういーす。
「そんで発。これは大雑把にいうと必殺技。以上」
「おっす」
「このテキトーな説明でよくわかりますね」
「この説明できっちりあたしが理解できたとでも思っているのですかサトツさん」
「いえまったく」
サトツさんが即答するとずっこけるメンチちゃん。当り前でしょうが。
「すみません質問です」
「何?」
「円ってなんですか」
「練をマスターしてから来なさい」
「でもできます!」
あたしの言葉に、は?と目を丸くお二人さん。
ことねいいを説明すると、ああ、そうそうね。できるんならいいんじゃない?練をマスターしたらその円もどきの精度が上がるわよ。と半ば投げやりに言われた。
てことは、100m先の人でも正確に何人いるかがわかるようになるのかな?全体的にぼやーとした感じじゃなくなるのかな?(今のとこと正確に探れるのは5m)
うん。なら楽しみだな。
念の修行頑張ろう。
「じゃああたしがやることはひたすら纏の向上でFA?」
「FA」
「FA」





と、ゆうわけです。

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