43話「あっ俺ちょっとボニーとキャラ被ってる!」
〜アーロンside〜
ウォーターセブンを出港して9日目、カシラと合流できた。
なんかバカっぽい格好の女だな。それと背後から軍艦がついて来るんだが…
…ん?アイツらは……げっ!?アレってCP9とか言う奴らじゃ…
あんな奴らまで仲間にしちまうとは…やっぱとんでもねぇな。
「よーただいま〜皆のもの。そっちはどうだったよ?」
「お帰りなさいませ。お嬢様。ご無事で何よりです。」
「おう。新世界まで全力疾走だったからちょっと疲れたよ。
けど、こうかはばつぐんだ!」
なんの効果?
「ところでこのかわい子ちゃん誰っすか?」
かわい子ちゃん…
「王下七武海の一人ゲッコー・モリアの元部下の ペローナだ。スカウトしてきた。」
アッサリとんでもない事を言いますねカシラ。
「男臭いな!ここは!…まぁなかなか豪華な船じゃないか!ホロホロホロ〜」
「なんだぁ!?生意気な女だなぁ!」
お前が言うな。
「なんだ?カバっぽいオッサン!」
「誰がカバだ!失礼な!」
いや誰がどう見てもカバだろ。
「見るに耐えないな…ネガティブホロウ!」
女からナニカが飛び出しワポ…カバを貫いた。
「……もし生まれ変われるならカバになりたい…」
ズーンと四点土下座をしてるカバ。
へ!?何言ってんだ?元からカバじゃねぇか。…しっかし…何が起きたんだ?
「敵をネガティブにする技だ。一撃必殺だぜ。効かねぇのはウソップぐらいだな。」
見かけによらず怖ぇな…
ウソ…って誰だっけ…?
「ところで…なんでアイツらまで…」
連中の一人にボコボコにされたベラミーがえらくビクビクしとるな。
「あいつらの上官の………………え〜と……なんとかって奴に裏切られたんでリベンジ手伝う事にした。
時々六式の訓練つけてくれるぞ。」
えぇぇ〜!?あのシルクハット怖ぇんだけど。
目が合うだけで殺しに来そうな顔してるし…ほとんど獣だなアイツ。
「しかもルッチとカクは船大工としても優秀だからな。船見てくれる契約もした。」
そりゃありがてぇ!
んで翌日
船2隻、しばらく進むと…
…ついにここに来ちまったか…………目の前にはヤルキマン・マングローブが集って出来た島…シャボンディ諸島。
「アーロン、今どんな気分だ?」
「!知ってんすか!?」
あ、そういや初めて戦った時知ってたな。
「前に話した以外でもある程度はな。オトヒメやフィッシャー・タイガーの活動とか。」
叶わねぇな……そういや昔はクロオビやハチらとここを覗いてたな…
…ハチ達はどうなっちまったかな…わがままを言や、アイツらも助けて欲しかったが…そりゃ高望みって奴だな。
「魚人島にゃ確か妹がいるんだっけか?」
「えぇ、おれぐらいデカイですけど。」
シャーリー…子供ん時は小さかったが…なんであんなに…
「しばらくは会えんが遅くとも2年後にゃ会えるさ。」
「まぁ…お互い大人なんで大丈夫ですよ。」
風の噂で聞いたが占いで有名になった様だし。
「うぉぉぉ〜?な、なんだぁ〜!?デケェシャボン玉が…」
島の周りを漂うシャボン玉に驚いてるみんな。
「原理は知らん。とにかく不思議シャボン玉だ。」
「船停められるの何番グローブだっけな…」
「何番グローブ?」
「全部で70本ぐらいあるマングローブに番号振ってんだ。」
「44番っすね。…8年前と変わってなかったらですけど。」
「あら〜!?なんか後ろからすっごくカッコイイ船が来てるわ〜!」
ボンクレーが指差した先には…ヒマワリの船首をした…いや、ひょっとしてライオンかぁ?えらいマヌケな表情だが…
しかしけっこうな大きさだな。ウチらのよりは一回り小さいが。
「ちょ、ちょっと別のトコ行くぞ。」
なんか慌てた感じのカシラ。
で、上陸。
「じゃ、行くか。お前らはどーする?」
CP9に話しかける。
「大手を振って歩ける身分ではないのでな…待機しておく。」
「んじゃ、足りてねぇ分買っといてやるよ。メモに書いといてくれ。そのかわり船見ててくれ。」
「了解した。」
あの獣みたいな奴も大人しいな。イヤ、わかるけどな気持ちは。
「…カクは睫毛パッチリな表の顔ならバレねぇんじゃね?」
「ハア?何を言っとるんじゃ?顔をいじった覚えはないぞ。」
「「………」」
カクの発言に信じられないものを見るような表情になる同僚達。
そういや軍艦は海賊船に偽装してる。さすが船大工連中だな。
「道知ってる俺とアーロンの2グループに分かれるか。俺についてくるのはクロ、ギン、クリーク、エネルだ。
残りはアーロン組な。そっちは買い出しとか頼む。俺らはレストラン行ってからオークション会場に行く。で、最後にコーティング屋に行く。お前らも買い物終わってメシ食ったらオークション会場に来い。1番グローブにあるから。」
「コーティング?」
「船が海中に行ける様にする作業だ。」
そういやコーティングはここしかやってなかったけか。
確かハチの友人に腕利きがいるって言ったが…なんていうんだっけな…
カシラのグループと別れたおれらはショッピングモールがある30番グローブに向かった。
〜シオリside〜
「まず…腹ごしらえだな。だいぶ動いて腹減ったから楽しみだわ。」
「マップによると…24Gにレストラン街がありますね。」
「フム…じゃああそこにするか。」
見聞色の覇気で探るとあのレストランから強い気配を感じる。
と、その時。
「頼むよ!おい!頼んでんだおれぁ!誰でもいい!オノかノコギリでも!何でもいい貸してくれ!
なぁおい!この首輪壊すだけだ!危害は加えねぇ!
おれはもう新世界をあきらめたんだよ!」
変な髪のおっさんがなんか血相変えて叫んでる。
「…あの顔は…アクメイト海賊団船長の…デビル・ディアス…あれ程の奴が…」
「あやつの首になにか付いておるな。」
「!あっお嬢様っ!?」
とりあえずデビルなんとかのトコに行く。
「た、助けてくれ!お願いだ〜まだ故郷に嫁と子供が「落ち着け。」!?」
首輪を掴みウォーターカッターで切断するが…
ボンッ!!
俺の手の中で爆発した。
「ああああアンタ!…なんてこった!おれを助けるために…」
信じられないといった表情で動転してるデビルなんとか。いや、無傷なんだけど。
「おっお嬢様ーっ!?」
クロは慌てるがエネルは。
「あの程度のなら問題なかろう。お前は少し…いや、かなりの心配性だな。
信じているなら大きく構えていたらどうだ?」
「いや…頭では分かっているのだが…体と口が勝手に…」
骨の髄まで執事やな。
「あ…あ…アンタ…助けてくれてすまねぇ…恩に着る…本当にっ…」
泣くなって。
「別にいいよ。それよりさっさとこの島から逃げた方がいいぜ。家族がいるんだろ?」
「!あっ…あぁ………アンタ…名は?」
「傾国のシオリだ。」
「この恩は必ず返す…いつかきっと…
じゃあな!…うぉぉぉぉ!お前ら〜今帰るぞ〜!」
泣きすぎだろ!
「なんだぁ?あの女…どうやって首輪外しやがったんだ?…ちょっと得体がしれねぇな…」
バレバレだぜ。戦桃丸。
「よし、レストラン行くか。」
確かボニー、カポネ、ホーキンスがいるんだっけか…
さすがに大喰らいの異名持ってるボニーよりは食わない方がええやろな…