小説『とある零位の全を操る者(エネミー・デイズ)』
作者:()

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「今日の空は快晴だな〜・・・・・・ウハァ!?」


裏路地で空を見上げながら言うのは荒神だった。


「何言ってんだテメェ!!」


荒神は何となく裏路地に来た。


その理由は・・・・・・


「やあやあ!!愚民君じゃ〜ないか!?此処は君の敷地内か!?」


口調が変だという理由は、脳に莫大なダメージを受けたせいで、自分の性格などが変わったせいがある


「そうだ!!」


突然現れた少年がそう叫ぶと回りから不良共が出てきた。


荒神が何者なのかも分からず


「ねえ、俺が学園都市で何て呼ばれてるか知ってる!?」


言葉は一度止まった。


荒神は右手中指を電極のスイッチまで伸ばし、スイッチをオンにした。


「全を操る者・・・・・・詰りエネミーデイズ!!」


その言葉を発した時には既に終わっていた。


「キャハハハハハハハハハハハハッハアッハハハハハハハッハハハハッハ!!」


高らかに笑う荒神は気配に気づいた。


殺気だった。


ビルの陰で何者かは確認出来なかったが、能力発動モードの荒神には姿隠しなど無意味だった。


「私はアンチスキルの者だ!!直ちに両手を上にあげなさい!!」


声は女性の声だった。


素直に両手を上げた荒神だが、上げた直後に空気を掴むかの様に右手を閉じ、右腕を前に振り下ろした。


女性の眼には、空間が歪む様に見えていた。


歪みが元に戻ると、荒神の姿は無かった。


女性は陰から日に出ると、首を強く掴まれる感覚があった。


「・・・・・・ック!?」


「ねえねえ、お姉さん!!俺が学園都市で何て呼ばれてるか・・・・・・知ってる!?」


少年集団に聞いた質問と同じだった。


本来、荒神は女子を殺さないと決めていたが、脳の損傷のせいで、そのプライドが変わった。


それはこうだ。


「俺の敵は全員、男女問わず殺す能力者!!」


ブツッ!!という音と、ゴリ!!という音が同時に鳴った。


荒神の声も止まっていた。


「エネミーデイズ」


音の原因は、アンチスキルの女性の首が手の圧力でもぎ取られた時の音だった。


「キャハハハハハハハハハハッハッハハハハハハハハハハハハアアア!!」


そして再び荒神は高らかに笑い始める。

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