小説『Tales Of The Abyss 〜Another story〜 』
作者:じーく()

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#16 チーグルの森

































次の日の事だ。

何やらイオンがいない……

ジェイドも朝早くに何処かへと行ってしまった。

とりあえずは村を出ないように、と言われて。

イオンがいなくなった事は 知らないみたいだ。

と言うかアニスもいないし・・・

「まあ…… 大体どこにいったかは想像がつくけど……。」

オレは、部屋を出ると村長さんを探した。



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「なるほど…… この村から北の森林地帯がチーグルの森なんですね……。 ありがとうございました。」

村長は明るい笑顔でいーよいーよと言ってくれた。

この村は最初は騒がしいイメージだったが……。(まあ事情が事情だし・・・ 苦笑)

村のトップ…すなわち村長さんがとても暖かい感じの人だ。

それだけでもいいところだなぁと感じた。

そして、オレは少し準備をし、チーグルの森へと向かった。

イオンは十中八九そこに言ったと思われる。

なぜなら ずっとチーグルの窃盗事件に納得がいっていなかったからだ。

チーグルは魔物の中でも賢くて大人しい・・・人の食べ物を盗むなんておかしいと・・・

「ふう…… それにしてもさ… 一言オレにいってくれれば良かったのに……。」

アニスの苦労が少しわかったような気がした・・・

「とりあえず… 心配だし……。 出発の前に一通り準備していくか。」

アルはそう呟くと、村の道具屋まで行き・・・

とりあえず、アップル、オレンジグミ・・・などのサバイバル用品?を購入し森へと向かった。





場所は変わり……。

ここはエンゲーブより北部に位置する森。




【チーグルの森】



まあ第一声は…。

「すっごいデカイ森だな・・・ これじゃあ探すのかなり骨が折れそうだ・・・」


森の大きさに驚きながら・・・


時折襲ってくる魔物を退けながら、奥の方を探索した.

探索していると・・・


声が聞えてきた。


女の人と男の人の声・・・

3人の声だ。中には聞き覚えのある声・・・と言うかイオンの声だった!

アルは声がするほうへと向かった。








イオン side




イオンは魔物を退ける事に成功したが・・・

足元がふらついていた為、ティアがイオンを支えた。

「大丈夫です……。 少し ダアト式譜術を使いすぎただけで……。あなた方は 確か昨日エンゲーブにいらした?」

イオンは少し立ち眩みをしながら、話した。

「オレはルークだ」

「私は神託の盾(オラクル)騎士団 大詠師モース旗下 情報部 第一小隊所属・・・ ティア・グランツ響長であります イオン様。」

それぞれが挨拶をした。

中でもイオンはティアの事は知っていたらしい、

「あぁ!あなたがヴァンの妹ですね!噂には聞いていました。お会いするのは初めてですね。」

話していると突然ルークが騒ぎ出した、

「ハァ!!!?お前が師匠(せんせい)の妹?? それに神託の盾の人間?? じゃああなんで師匠(せんせい)の命を狙うんだよ!?」

ティアに掴みかかりながら問い詰めていた、

「命を・・・・・?」

穏やかな話ではない。

イオンは 心配そうにティアの方を見た。

その視線を感じたティアは、

「いえ・・・ こちらの話しで・・・」

話しにくそうに口を閉じた。

だが ルークはまだ納得できず暫く騒いでいた。

そのためか・・・

背後から近付く魔物に気がつかなかった。



ガアアアアアアアッ!!!



「しまった!!」

ティアが真っ先に気付いたが、それでも遅すぎた。

もう魔物はイオンの側まで来ていた。

イオンは突然の事に、目を瞑ってしまった。

「イオン様!!」

その時、

ガキイイイイイン!!

イオンの周辺に障壁のようなものが現れ、彼を守った。


side out







「あ…危ない…… 間一髪・・・だね。ふぅ…良かった・・・ 」

イオンを守ったもの・・・

それはアルが放った防護障壁だった。

そばまで行ってみると、またまた彼らは騒いでいた。

村で見たときと同様に・・・

その後ろで、ウルフが近付いているのが見えた。

3人は気付いてない様子だった。

撃退するには距離がまだかなりあったので、防護の力の譜術を使用したのだ。

まだ、状況が分かってなかったイオンの側まできて、

「大丈夫?イオン!」

肩に手を置きながら言う。

イオンは驚いていたが、それがアルと分かると表情を和らげ、

「アル!ありがとうございます。」

礼を言った。

「言いたい事はあるけど・・・とりあえずは、こいつらを片付けてからだ。」

魔物に向きなおす。

「君達も・・・戦力として考えていいのか?」

側にいた2人に言った。

「・・・ええ! もちろん!」

「ッたりめーだ!こいつらよくもビビらせやがって!!」

「よし、OK!」


ルークが前衛、ティアが後衛、そしてアルは前衛後衛どこでもいける、

アルが使用するのは、己の拳、

そこに譜術によって、威力を高めたり 属性を付与したりする・・・

ルークが剣、そしてティアがナイフ、術様の杖、

陣形としては理想的だ。

3人で、魔物の群れを撃退する事に成功した。


 

アル side


・・・・・うん。

何人かいてくれるととても戦闘が楽になるな・・・

詠唱に専念できるし・・・ 隙を突いて接近戦もしやすくなる

この女の人は治癒の力も使えるみたいだし・・・

男の人の方は荒削りな感じはするけど、剣術の心得は持っているみたいだし・・・

こんな整ったパーティは初めてだなぁ・・・

そう考えていた。


side out

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