小説『Tales Of The Abyss 〜Another story〜 』
作者:じーく()

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#28 合流地点はカイツール
































そして……

ガイの自己紹介3回目(笑)も無事終わり。

こっちも自己紹介を。

「えーっと…… そうだね。この中で知名度一番低いの俺だし、まずは、俺もちゃんと名乗らないとね。俺はアルって言うんだ。よろしく!」

ガイに向かって手を差し出す。

「ああ!こっちこそ!」

ガイと握手を交わす。

「私はティアよ。」

そう言ってティアも握手をしようとしたが………。

「お お お お 女!!!!!!」




“ズザザザザザザザザザ!!!”




っと凄い勢いで後ずさりをし 離れた。

「???あれ?」

「何?」

ティアとアルは首を傾げていた。

「ああ……ガイは女嫌いなんだよ。」

ルークが補足をしてくれた。

「あ…… なるほど、っと言うかあれじゃ……女嫌いというより……。」

「女性恐怖症ですね。」

ジェイドとアルがもうちょっと症状が重そうだからそう付け加えた。

「私のことは女だって思わなくていいわ。」

更に一歩近付くとガイも一歩下がる・・・ 苦笑

「いっ いや!!君がどーとか って訳じゃなくて そのっ!!!」

やれやれ………。

「っというか、ティアさん…… 女と思わなくていいって…… それは無理でしょ?」

「何故かしら?」

きょとんとしてティアはそう言った。

「いや……何故ってそんなに美人なんだし?君をどうやって男って思うのさ?そんなの無理だよ。」

普通にさらっとそう返す。

「なっ 何を!!////」

ティアは真っ赤になっていた。

「……おやおや ナンパですか?アル、やりますねぇ」

ジェイドはそう言ったが・・・

「え?…なんで? オレは、思ったことそのまんま言っただけなんだけど……?」

(おやおや こちらは素ですか……。 これはまた貴重な性格をしてますねぇ……。)

ジェイドは何も言わずただ苦笑をしていた。

?珍しいね 何も言わないなんて 苦笑



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(ルーク アルってあんな感じなのか?)

(い いや 初めてみた。でも お前もあんな感じなんだぞ?ガイ女嫌いの癖に家のメイドたちの接し方とか………)

(ええ!マジで!!)

「そこ……何こそこそ話してるのさ………。」

ふぅ………っと息を吐きながら言う。

「ふふふ………。」

イオンはただ笑っていた。

どうやらアルは そう言うことにはちょっと疎いようだ……。

褒められたりしたら照れるって感情はあるのにねぇ……。

ティアは暫く顔が赤い状態のままだった………。 苦笑





まだ若干ティアは赤いし…… 周りもざわついていたけど……。

とりあえずジェイドは早く先に進めたかったのか サラッとスルーしたみたいだ。

「ティアも大丈夫のようですし 早く出発した方がいいでしょう。」

ジェイドがそう言うと……。

「アニスから連絡があったのですか?」

イオンがジェイドにそう聞く、心なしか・・・嬉しそうだった。

はぐれた事が心配だったのだろう……。

「ええ、伝言がありました。」

そう言って一枚の紙をイオンに渡した。

イオンはそれを受け取ると内容を読む。

「親愛なるジェイド大佐へ スッゴク怖い思いをしましたけど、第2地点へ何とか辿り着けました! 例の大事なものはちゃんと持ってます!褒めて褒めて〜&#9825; アニスのだーい好きな・・・わぁー 告白っちゃったよ〜&#9825; ルーク様はご無事ですか??スッゴーク心配しています!早くルーク様に会いたいです〜&#9825; ついでにイオン様のこともよろしくー♪ アニスより!」

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「たははは…………。」

ルークは引きつった笑顔だね〜

「おいおい ルークさんよー モテモテじゃねーか!」

ガイが笑いながらそう言う。

「うるさいな!」

苦笑しか出ないね………。

「はははは……メインのイオンをついでって…… なんと言うかなぁ……」

アルもまた苦笑していた。

「まぁー そこはアニスですし?」「アニスですから!」

イオンとジェイドはなにやら納得してる・・・

「(アニスってのは一体どんなコ何だ・・・? まぁ とりあえず・・・) んで、その第2地点って言うのはどこなんだ?」

ガイはアニス〜のことはひとまずおいといて・・・ 苦笑

先の話をした。

「それは国境線のあるカイツールの軍港のことですよ。」

ジェイドがそう地名だけ説明すると、ガイはもう場所が大体理解できたようだ。

「っとすると・・・フーブラス川を渡った先だな・・・」

・・・・あれ? ガイってルークの使用人・・・つまりキムラスカ人じゃないの?

ちょっと疑問に思ってると・・・ ジェイドも同じ感じなのか、

「おや・・・ ガイはキムラスカ人のわりに・・・マルクトに土地勘があるようですね・・・」

ちょっと疑いのまなざしが入ってないかなぁ?ジェイドさん?  苦笑

「ん・・・? あ ああ卓上旅行が趣味なんだ、それに カイツールまで行けばヴァン謡将に会えるぜ?ルーク!」

とりあえず・・・ガイはそう説明した。

まだジェイドの疑念は消えてはいないようだが・・・

でもルークは師匠と会えるのが嬉しいのか。

「師匠(せんせい)と!?」

これまでに無いほどの歓喜の声をあげていた。

「兄さんが・・・」

ティアは逆に不安そうに・・・呟いた。

「ティアさん・・・」

その様子に、アルも心配だったのかつい声が出てしまっていた。

「私なら大丈夫よ。それと・・・前から思ってたけど、私にさんはいらないわよ?アル、って言うより私だけさん付けのような気がするけど?」

直ぐに表情を元に戻したティアがそう言った。

「あっ いや・・ほら!なんとなく・・・かな?」

「そう、ならもうさんはいらないから。歳は同じくらいでしょう?」

さん付けされるの嫌なのかな?まあいっか・・・

「わかったよ!ティア・・・」

やっぱりちょっと照れくさい・・・ 女性を呼び捨てにするのはねぇ…


「おやおや、ルークだけではなく、アルもですか?ティア?」

ジェイドが再びニヤニヤ・・・

「ちょっと大佐!!」

「???」

ティアは再び慌て、アルは???を頭に浮かべていた。

「まぁ・・・ アルですから・・・ 大変ですよ?ティア」

「もう、そんなんじゃないですって!」

「なんだよそれ・・・ジェイド・・・」

アルは・・・ちょっと鈍感なんだね・・・褒められるとかは分かっても、他人の好意とかは・・・

でも ティアが好意を持っているかどうかはまだ微妙だと思うけど。

「ははは!楽しそうなところなんだけど、そろそろ本当に行こうぜ。カイツールに向かってさ。」

ガイがそう言うと、皆とりあえず収まった。

長かったなぁ・・・






-30-
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