小説『Tales Of The Abyss 〜Another story〜 』
作者:じーく()

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#31 襲撃・妖獣のアリエッタ



































??? side


ここはとある建物の2階……

「ほお…それは大変興味深い……。だが……あなたは何故それを知りたいのですか? アッシュ……」

イスに腰をかけめがねをかけている男がそう言う。

「お前には関係のないことだ……やるのか・やらないのか どっちだ……」

言葉は少ない…… ただの2択だった。

男は即決する。

「いいでしょう。貸し1つと言う事で引き受けますよ。ただ……私は肉体労働はしたくありません……。」

YESと言う返事のみでよかったようだ。

アッシュはもう一人の方へと向かう。

幼い少女だ……。

少女は迷っていた。

「でも……命令違反は……。」

そう……これは命令されていない…… 違反となる事だったのだ。

だが……アッシュは、

「おまえにとって……仇を打つ機会だろ?」

そう言うと少女は静かに頷いた。

そして…… それぞれ別れていった。


部屋の外では・・・

もう1人・・・男が・・・

何か言うわけでもなく、ただ 壁にもたれかかり、去ってゆくアッシュを見ていた。





side out











旅券もヴァンが用意してくれていたおかげで入手でき、

比較的簡単にカイツールの検問所を通過できた。(あたりまえか・・・) 苦笑

そして、道中・・・

「あっちが ご主人様の国ですの??」

ミュウがワクワクといった感じでルークに聞く。

ルークは・・・

「ふわーー!やっと帰れるぜ・・・」

大きな欠伸を1つ。

帰れる事への喜びをあらわにしていた、

「ええっと・・・ 確かルークの家があるところってバチカルだったよね?」

アルがルークに聞く、

「ん?ああ そーだ。」

ルークがそう答える。

・・・ん・・・ ちょっと言いづらい・・・

「・・・船に乗ったりしないといけないんじゃない・・・?位置的にさ、」

苦笑しながら言う・・・

せっかく帰ってきたー!って喜んでるところに水を差すようだけど・・・

後からわかるよりはいいかなって・・・

「えええ!マジか!!」

ルークは笑顔から一転しちゃった・・・

「ああ、アルの言う通りだぜ?ルーク、軍港から海を渡らないとバチカルにはつかないよ。」

ガイがフォローを、これで信憑性が湧く、

「・・・まだそんなにあるのかよ・・・」

さらにテンションダウン!!

「まーまー ここまできたら帰って来たも同然だって、元気出して!」

アルがルークを励ましていた。

「それにしても・・・ 本当にお前は記憶喪失なのか? 地理も大体頭に入ってるみたいなんだけど?」

ガイがまあ・・・何回も他のメンバーに聞かれている事を聞いてくる……。

慣れちゃったよ。

「まーね…… 嘘ついても仕方ないじゃん。 地理はある程度はわかるよ。細かな事までは流石にわからないけどさ。」

もーカンベンだね……。

ガイは何やら邪険するアルにちょっと不思議がっていた……。

そんなに難しい事聞いたのかな?っと……。

「ガイ……。」

ティアがガイに話しかける……。

「うおッっとーー!!!なっ ……なんだ!!」

ガイはかなり動揺しながら、ティアのほうを向く。

君は間違いなく女性恐怖症だね…… 苦笑

「はぁ…… あのね?さっきの質問……。 アルは何回も受けてるからちょっと歯切れが悪いだけなのよ。 ……大体わかるでしょ?」

ティアも苦笑しながらそう言う。

「なっるほど……そう言うわけね…。」

ガイは納得してくれた。

うん……。大体でもわかってくれると助かるよ……。

もうこりごりだけどね……。

そして、一行はカイツールの軍港へ向かっていった。




【カイツール軍港】 

ここまで来ると直ぐそこが海だ。

「ミュウ、海も船も初めてですの!楽しみですの!!うれしいですの!!!」

ルークの横を飛びながらはしゃぐミュウ!

横から見てたらほのぼのとしていいな〜って思うんだけどね・・・

ルークは邪険してる……。

そして、ティアはこそッっと呟いていた。

可愛い……っと…… 苦笑

そんな時…… 事態は急変する!




“ドゴオオン!!”




港で爆発音が起こると共に火の手が上がる……。

「あれは!!」

ヴァンが叫ぶと、皆一斉に、走る。

「ただ事じゃない……。」

燃え上がる 建物を見てそう呟く……。

皆……臨戦態勢で、港へ入っていった。

そこは……。

ボロボロだった……。

倒れた兵士・乗組員達・・・そして、燃え上がる港と船……。

「くっ……先回りされていましたか!」

ジェイドが惨状を見るとそう判断した。

こんな過激な事をするのは・・・やはり。

「あいつらか……… !!」

アルは息がある、兵士を体をおこす。

「しっかりしろ!………ん」



“パァァァァ……”



治癒術を使う……。

「おい!しっかりしろ!一体誰が……!」

ガイも倒れている兵士をおこし何があったのかと問い詰めていた。


「ま…… 魔物が…… 襲ってきてっ……。」

兵士がそう呟くと・・・


グリフィンが飛んでくる……。

そのグリフィンの背には…誰かが乗っていた。


「あれは…… タルタロスでいた……!」



ルークが顔を確認した。

「本当だ! えっと……確か……」

そう……確か……。

「根暗ッタ!!何でこんなことをするの!!」

そうそれ!!流石アニスだね〜?


いやいや 違う違う!そんな名前つける親なんていて欲しくないぞ!!


1人ノリつっこみをしていると……。

「アリエッタ 根暗じゃないモン!アニスのイジワル!!」

そうだった!アリエッタだ!

「思い出した……。 あの時はライガといた女のコだ。」

治癒術を掛け終えると・・

「ここは危ない! 直ぐにほかの人を連れて、被害のない建物へ非難してて!」

そう言うと。流石に全開とまでは行かないが、歩いたりするのは問題ないまで快復した兵士が、礼を言うとそのまま、他の兵士に手を貸しはなれる。


「アリエッタ! 誰の許しを得て こんなことをしている!」

ヴァンが叫ぶ・・・

流石主席総長・・・

アリエッタも少したじろいでいた。

「総長・・・! ごっ・・・ごめんなさい・・・ アッシュに頼まれて・・・・」

そう言うと・・・ 今度はヴァンが驚いていた。

アッシュって……確か……。

(ルークにそっくりだったあの……。)

思い出そうとしていると……。

アリエッタが直ぐに行動に移る。


「船を整備できる整備士さんは アリエッタが連れて行きます!返して欲しければ!ルークとイオン様がコーラル城へ来い!……です。」


最後にですをつけるところがなんともなぁ・・・って!!

「ちょっと!女のコが誘拐って!まって!!」

追いかけようとしたが……。

相手は空を翔るグリフィンだ。

あっという間に飛び去り…… 見えなくなった……。


-33-
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