小説『Tales Of The Abyss 〜Another story〜 』
作者:じーく()

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#35 2つの素敵で綺麗なもの































その夜…

「ふう… 今日も色々あったな…」

船室のベッドで横になってたアルだ。

「んー… なんだかまだ 眠れないし… ちょっと出てみるか… 外にでも…」

そう呟き、船室の外へ…

暫くてきとうに歩いていた。

「ふう… アクゼリュスをでて… 結構立つけど… 皆元気かな…? ガーランドさん達やレイさん… サラ…」

少し… 暗い雰囲気になる。

「会いたい……な。家族だから……。」

想い馳せる……。

だが……今の状況を考えると…そうも言ってられないのだ。

「うん… 思いつめても仕方ない。 皆を助けるには、これしか方法がないんだ。今、自分に出来ることをしないと…な。」

そして… 空の見える場所で夜空を見上げていた。

「はあ… 綺麗な星…だな…」

そこに横になる…

「ねっころがって、星を見るのって悪くないかも! ……サラとした日向ぼっこも良かったけど。今度誘ってみるかな……。」

そう言って苦笑する。










「…? あら?あれは… アル?」

アルに近づいていく… それはティアだ。

「眠れないの?」

顔を覗き込むようにしながらそう言う。

「ははは… そんな感じだよ。 でも びっくりしたね。いきなり星を見てたらティアの顔が出てきたんだもん。」

視界に突然出てきたティアに驚きながらそう言う。

「あら… それはごめんなさい。邪魔しちゃったかしら?」

ティアが少し笑いながらそう言う。

「いーや 全然、綺麗なものを見るんだ。邪魔だなんてないさ、星もティアも両方とも素敵だからね。」

最後にはにっこりと笑う…。

すると。

「ッ!!/// もう!何を言うの!」

ティアは顔が真っ赤!

この場に皆がいれば何を言われることやら… 苦笑

「???」

顔が赤いティアを見てまたまた不思議そうな顔をする……

やっぱしわかってないようだ… 苦笑

「はぁ… 貴方も褒められたりしたら照れるって言うでしょう?」

赤い顔のままだが……冷静になってティアが説明に入る。

「え…?ああ うん。」

それは分かる。

うんうんとうなずくと……。

「…それと同じよ?」

ティアは顔を赤くしたままそういう。

「あ…」

アルは…はっ!っとしていた。

そう言えば……綺麗だっていうのも褒め言葉だ……。

そうかんがえれば、例え思ったことでも……。

「そっか……。 そうだよね… ゴメンゴメン!」

アルは慌ててどういう。

「…褒めてくれたんだから 謝ることはないと思うけど… 貴方のこともこれからは もっと言うことにするわね?お返しに。」

そう言って笑う…

「あ…う……。…それは やっぱりちょっと恥ずかしいね… うーん でも、ジレンマだよ… 他人のことは褒めれるところは褒めたいんだけど… 自分になったら… ちょっと… ねぇ?」

真剣に悩むアルがとてもおかしくて…

「あははは…」

ティアは笑った。

「ん……っ……はははっ……」

アルもティアにつられるように……。





「さぁ、そろそろ寝ないと、 アルもこんなところで寝ていたら風邪を引くわよ。」

「うん。そうだね… そろそろ戻るとするよ、じゃあテ…!!」

突然アルが頭を抑えだす!

「ど… どうしたの?アル!」

ティアが驚き、そして 心配しながら話しかける。

「ぐっ!あっ!!…っ!!だ……だいじょ…ぶ… ッツ!」


頭を抑える理由それは………


“キィィィィィィィィィィ………………”


≪ようやく… ……を… 見つけた… やはり… 振動…か…≫


今回の… 幻聴は…いつもと違う…

これはあの時の… アクゼリュスのとき以来の…

「くっ… お前は…?」

≪もう…し… だな… フフフ… だが…時期では… ない… まだ… 能…か。≫

途切れ途切れの声だ…

「っ…! だか…ら… 分かるように……言って……!」

頭を抑えながら… そう叫んだ。

≪我が…よ… 私は… の助けとなる。必ず…聖なる焔…と …を解放するのだ… 長かった…20…0年か…≫

幻聴は…そのまま続けた……。

「何…?」

やはり前と同じ…肝心な部分が抜けている。

「何を…開放するんだ…!?」

≪それは…む… 気配が…… まあ…よい。≫

「なんだ?」

≪今は…まだ早い。以前にも話したが…いずれ…わかる。必ず・・・・・・・≫

それを最後に…頭の声は…遠のいていった…












「…ル!ア…!」

誰かの声が…頭の中に響いてくる…

また…さっきの幻聴・・・か?

「アル!」

いや…違う…これは・・・!

「ティ…ア?」

ティアの顔が…見えてきた。

「アル!大丈夫!?しっかりして、」

ティアが体を抱き起こしてくれていた…?


いや……違う………。


これって………。



「え…?あれ…? 」

きょとんとしながら、呟く。

「大丈夫…そうね… 良かった… 急に頭を抑えたと思ったら倒れるんだもの…」

そう言ってティアは安堵の表情を見せる。

「あ… ありがとう… ティア…///」

頭に感じる柔らかい感触……。

そして、ティアの顔が直ぐ傍にあること……。

……どうやら膝枕をされているようだ…

抱き起こされたと錯覚したのは…顔が近く…手をあてがわれているからだった… 苦笑

「ああっ!///もう大丈夫だから!」

恥ずかしいのか……起きようとするが…。

「無理しては駄目。」

おでこを手で押され…起き上がれない。

「えっと……そっ…そのっ!………恥ずかしい……んだけど………。」

声が小さい………。

「何? 大丈夫なの?」

やっぱり聞えてない見たい…

そして、聞き取ろうとする為……顔をさらに近づけてきた。

「ッツ〜〜〜//!!」

顔なんか直視できない!

アルは暫くそっぽ向いていた… 苦笑





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