小説『Tales Of The Abyss 〜Another story〜 』
作者:じーく()

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#36 全てを消し去る力
































ルーク side

アルが真っ赤になっていた(苦笑 )時より前位に…

ルークの方も眠れないのか、船の甲板で夜風にあたっていた。

「はぁ… やっぱ外はめんどくさいな…」

そうため息を1つ…出していたその時!


“キィィン!!”


「がっ!!」

突然ルークが頭を抑え苦しみだす。

「またか!!がっ! ぐぅ… か 体が勝手に!」

ルークの両手が…勝手に…その時!



(ようやく捉えた…)



そう幻聴が聞える…

「だっ!誰だ!」



(我と同じ力… 見せてみよ…)



ルークが叫ぶが体は動かない!

「お前が操ってるのか!!」

そう叫んだその時。

ルークの両の手が光だし…



“キュィッィィィン … ”


“ズ         ガ          ンッ     !”   



まるで閃光が走ったかのような光線が迸った…

その光が当たったところはチリも残さず消滅した…

「な…なんだよ… これ…」

ルークは…その恐ろしい破壊力を目の当たりにし恐怖した…

「やっ やめろぉぉぉ!!」

必死に叫ぶが…体は動かない。

その時幻聴ではない声が聞えた。

「ルーク!落ち着け 深呼吸をするんだ…」

その声の主の顔は見えない、操られているから振り向けない、だが、声の主は直ぐにルークはわかった。だからこそ…

「はっ はっ……………………………………………………」

ルークは徐々に落ち着きを取り戻す。

「そうだ… そのままゆっくり意識を両手に持って行け…」

ルークは…意識を集中しつつ…かまえたままの両手を見る。

「はぁ…はぁ…はぁ…」

すると…徐々に光が消え…体が動くようになった。

そして…

「ルーク…私の声を良く聞け… 力を抜いて…そのまま…」

声の主…それはルークが最も信頼する男…

ヴァンだった。

ヴァンは…手をルークに近付る…

そして ルークは気を失った…


……………………………………………………

……………………………………………………




side out






「何か凄い音がしたけど!!」

アルがそう叫ぶ。

もう膝枕からは介抱されてたみたいだね♪

「ええ…あのカイザーなんとか…って言うのと戦ってた甲板の方からだわ。」

ティアもそちらを向き…そして2人は頷きあい、向かった。


そこにいたのは… ルークとヴァン。

「大丈夫!?スッゴい音したけど??」

アルがルークに駆け寄る。

「なっ!何だよ!お前ら 何でここに?」

ルークは突然現れた2人に驚いているようだ。

「驚くのはこっちだよ! 凄い音がして…音の方へ行ったらルークがいて…… 何があったんだ?」

「なんでもねーって 大丈夫だ!」

ルークはそう言う… なにやらいつもと違う感じだけどとりあえず…

「はぁ… とりあえず… 元気そうだ。良かったよ。」

それを確認すると アルは笑顔になる…










「何をしていたの…?兄さん…」

ティアは…やはりヴァンのほうを警戒していた。

「何もない… 今もこれまでも…そして これからもだ、ティア お前の誤解は直ぐにわかるはずだ… それまで 待って欲しい。」

「………………」

ティアは何も言わない…

唯…船室の方へ戻っていく兄(ヴァン)の姿をじっと見つめていた…



「きっと…何か誤解があるんだよ。オレはヴァンさんのことはよく知らないけどさ、」

アルもそばに来ている…

「これは…私の問題だから……」

ティアは……そう呟くと。

「私も戻るわね…」

そう言って戻っていく。

後姿が…寂しそうに見えたのは気のせいじゃない…

「ティア… 仕方ない…か、オレは知らないんだし…… 無力だな…」

アルがそう考える…

そうするときっとティアも心配する。

だから、いつもどおり笑顔でいよう、

そう考えていた。

その時ルークは… 自分の両手を見ながら…

「オレが… 英雄に…」

そう呟いていた…

その時!


“キィィィン!”


「ぐっ!またか!!」

再び…ルークに幻聴が襲う…



(…この波動は…なんだ…? …気配を感じる…)



「何だってんだ!くそっ!でも!オレは師匠(せんせい)から…教わったんだ!また…操られたり…しないぞ!」

そう言いルークは精神を集中させた…

「ルーク!?大丈夫か!」

アルはルークの異変に気付き側による。

「はぁ…はぁ…はぁ…」

ルークは意識を集中させていた。

「………?」

「大丈夫だ。前から聞えてた幻聴が聞えてくるだけだ。」

そう言いアルの方を見た。



(…この男は…………?)



その言葉を最後に…

ルークの幻聴は聞えなくなった…

ルークは……

そのまま、体をアルの方に向け…

「大丈夫っていったろ?」

そう言った…

「はぁ…のようだね。心配して損したよ。」

「あんだと!」

2人はまぁ…いつもどおりに戻っていった。




-38-
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