小説『Tales Of The Abyss 〜Another story〜 』
作者:じーく()

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#45 雨の出会い


































そして・・・暫く先へ進み・・・

「ここから・・・出口へ通じる道があったと思ったんだが・・・」

突き当たりに差し掛かり、

ガイが、付近を調べていた。

「みゅ〜〜?ご主人様!これなんですの??」

ミュウが、丸いボタンを見つけて指差す。

っていうか…ミュウは……。



“ぽちッ…”



「みゅ!」



押してしまってたみたいです…… 苦笑




“ガガガガガ!!!”



「うみゅぅぅぅぅ!!!!」

押した事による振動に驚いていると……。


“ガコンッ!!”



扉が開き、通路が出てきた。

「!! ここだ!外へ通じている非常口だ!」

ガイが確認する。

「まじか!!」

ルークも大喜び!

こんなとこ、さっさとでたいのは仕方ない事だ。

「やったねミュウ!?お手柄だよ。」

よしよし……と手で頭を撫でる。

すると……。

「みゅうみゅう♪」

気持ちよさそうに目を細めていた♪
















そこから外へ出ると……。

雨が降っていた……。

「ここは・・・いったいどこだ??」

辺りを見渡す。

そこは…見渡す限りの砂漠が広がっていた……。

「……なるほど、ザオ砂漠へと通じていたのですね。」

砂漠を見てジェイドがそう呟いた。

「あッ!!みんな!あれ見て!」

アルが指差す方をみると……。

戦艦タルタロスが止まっていた。

その入り口には……イオンと……。

「!!!」

ルークは胸を押さえる。

(なんだ!!このいやな不安感は・・・)

胸を押さえていたが……。

直ぐに、離し、剣をにぎる!!

そして、すぐさま飛び出した!!





「イオンを・・・!!!」





その叫びでイオンの側にいた男が気付いたようだ。

こちらを振り向いた。

「あいつは!」

アルは 思い出していた。

タルタロスであった・・・

ルークと同じ顔の・・・



「かえしやがれーーー!!!!」




“ガキィィィィン!!!”




ルークの剣は受け止められた。

そして・・・つばぜり合いの中・・・

「あっ・・・!!」

ルークははっきりと顔を確認する。


「みんな!早く!ルークが飛び出していった。」

皆も急いで駆け寄った。

「一体なんですの??」

ナタリアが船の方を見つめた。


そして・・・全員・・・ルークと・・・その・・・・もう1人の男をを見つめる・・・


その時!!

「お前かァ!!!」

男が・・・怒りの表情でルークを弾き返した。


「ぐっ・・・」

ルークは飛ばされ倒れてしまった。


「「ルーク!!」」

アルとガイが、駆け寄るが、



“ドガアアン!!”



船からの砲撃で中々近付く事ができない。


そして・・・その船から声が聞えてきた。


(アッシュ・・・今はイオンのほうを優先だ・・・)

そう言うと、

「わかっている・・・」

男は剣を鞘に収めた。

「ッ!!」

ナタリアは・・・その・・・アッシュの顔を見て、驚愕の表情を作る。

「チッ…… 良いご身分だな・・・ ちゃらちゃら女を引き連れて……。」

ルークを一睨みすると・・・

動き出した戦艦に飛び移った。



そして・・・砲撃のせいで、追いかける事も出来ず・・・ そ戦艦を見送る事しか出来なかった。

「今のは・・・」

ナタリアが・・・唖然としたまま聞く・・・

「今のが鮮血のアッシュだよ。でも・・・」

アニスはアッシュとは同じ神託の盾(オラクル)騎士団の為、面識はあったのだが・・・

ルークと並んでみてみると一目瞭然だ・・・

そのせいか少し・・・混乱していた。

「アイツ・・・」

ルークも同様だ。

「タルタロスでも・・・あったけど・・・彼の顔・・・」

アルも・・・

ルークとアッシュが顔を並べているのだから・・・いやでもそう思う。

なにか・・・つながり・・・意味があるの・・・か?


「オレと・・・おなじ・・・かお・・・?うっ・・・」

ルークは急に吐き気を感じ、口を抑えて倒れこむ。


「ルーク!!」「ご主人様!!」



ティアとミュウが駆けつける、他のメンバーも同様だ。


「敵に姿を見られてしまいましたね・・・おとり作戦は失敗のようでです。」

ジェイドだけは・・・ドライに状況を見ていた。

「どうします?このまま陸路で・・・イオン様を追うか・・・ それとも・・・バチカルに戻り、海路で・・・」

「大佐!!」「何もこんなときに!」

ティアとガイが、抗議をする。

混乱している時にそんなことは言うものではない・・・

「だけど・・・ ジェイドの言う通りかもね・・」

アルは呟いた。

「え??アルまで。」

ティアは意外な言葉に少し驚いていた。

アルが・・・言うと思わなかったからだ。

優しい彼が……。

「皆、混乱している状況で・・・皆が皆そんな状態だったら、立て直すのに、かなり時間を要するって思うよ……?多少は酷くても……ジェイドみたいに、戦況・・・状況を冷静(クール)にみてくれたら、皆頭冷えると思うしさ。実際オレも少し混乱してて…… でもね?ジェイドのおかげで、どうすべきかの、選択肢が少なくとも2つは見えたから。」

そう言う。

表情は・・・険しいままだ・・・

「だからって・・・なんで俺が決めるんだよ・・・決めなきゃなんねーんだよ!!」

ルークは口元を押さえながらそう言う。

「いや・・・貴方が責任者なのでしょう?」

そういわれれば・・・ルークは何もいえない・・・

皆ルークを見ていた。

「くっ・・・・」

少し・・・口元を拭き・・・一言・・・


「イオンを追う!!」

そう言い放った。







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