小説『Tales Of The Abyss 〜Another story〜 』
作者:じーく()

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#46 ザオ砂漠での幻聴































【ザオ砂漠】


ここは灼熱の大地……。

緑は一切なく……辺りを照り付ける太陽の光…そして、砂漠の砂だけだった。




そんな中…ジェイドは歩きながら難しい表情を作る……。


(逃れられない運命なのか……。 それとも、それすら予言(スコア)にしるされていたのか……。)


そして…難しい表情を作っているのは……。

それはジェイドだけではない、

ルークも同様だ。

あの鮮血のアッシュの顔が……頭から離れない。

その時の顔が……。

それを思い出していた時!



「がああああ!!」



ルークが、叫び……頭を抑えた!


「ルーク!?」

「大丈夫か!!また例の頭痛か?」


ガイが……そう言いながら肩に手を置く。

「ごっ!ご主人様!!」

ミュウも心配そうに、ルークのそばまで飛んできた。












ルーク side


「ぐううう………。」

ルークは頭を抑えているが・・・痛みはまったく癒えない。

その痛みと戦っていると……。



(答えろ・・・クズ・・・)

(答えろ・・・クズ・・・)



声が、ルークの頭の中に響く……。

「だ……誰だ!!」

ルークは頭を抑え叫ぶ。

(ふっ……わかっているんだろう……?)

また……。

声が響く……。

その正体……。

この声は……!?

「お……お前は!アッシュ!!」

(イオンはザオ遺跡に向かっている……。)

アッシュはそう告げた…

「何!!」

(ザオ遺跡だ……。 わかったら さっさとくるんだな。 クズのお坊ちゃん……。)

アッシュは……ルークを見下すと、暗闇の中へ消えていった。

「ま……まて……」

ルークは……手を伸ばす……が……。







side out






「まて!!アッシュ!!」

そのまま消え去った。

「ルーク?」

ナタリアが、心配そうに呼びかける。

「幻聴……だね?俺と同じだ……頭の中に誰かが話しかけてきた奴がいたんだ。話の感じからすると…アッシュか?」

アルがルークをみながらそう言う。

「ふむ……。」

ジェイドも・・・腕を組み考え込む。

「ザオ遺跡……。」

ルークが、話しだす。

「ザオ遺跡にイオンがいる。 そう、アイツが言っていた。ザオ遺跡に……イオンがいる!!」

頭痛がなくなったのか、ルークは立ち上がりそう言った。

一向は…ルークの言葉を信じ、ザオ遺跡へと向かった……。























「おらおら!早くしろよ!!おっせーぞ!!」

すーっかり元通りに戻ったルーク様はと言うと……。 苦笑

張り切って!檄を飛ばす。

「はうあ……このままじゃ しおっしおのかれっかれになっちゃいます〜〜……。」

「みゅうぅぅぅ……ご主人様ぁ……。歩くの早いですのぉ……。」

アニスとミュウ・・・げっそりしてる・・・

ってか、ミュウは飛んでるんじゃ?

「大丈夫?2人とも。」

アルが、話しかけるが……

「え〜〜?もう…だめ……。」

げっそりって感じで……言ってる。

「…まあ、そう言ってるうちはまだ大丈夫でしょ?がんばろっ?」

「はうぅ・・・アルの鬼〜〜・・・」

「えええ!応援したのに……。」

心配してあげて…応援しただけなのに……。

鬼扱いは酷い・・・ 苦笑



「うるせーぞ!!お前ら!ヴァン師匠(せんせい)を待たせるわけにはいかねーんだ!」

・・・・・・・・・・・・・・・

「ルーク……目的変わってるし……。」

アルは苦笑いしてそう言う。

「我々の目的はヴァン謡将を追うことではないんですがね・・・」

ジェイドも・・・若干苦笑気味だ。

「それにしてもわかりませんね……。」

ティアが話す。

「どうして……アッシュの声が聞えたのでしょうか?」

確かに……ねえ……?

テレパシーかな?って考えたけど。

音機関も何も無いとこでそんなの出来るのかな?

「コーラル城で、ディストになにかされたのかもしれません。」

「そんなこと出来るんだ?」

アルが考えて、出来ないだろーなー?って思ってたことを出来る発言をしていたので、気になって話す。

「出来ない事はありません。たとえば・・・頭の中に、装置を埋め込むとかさえすれば……。」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「まじかよ!!」

「えええ!こわいよ!!」

ルークにも聞えていたようだ・・・

「はっはっは〜 ってのは冗談です。あの装置ではそんな大掛かりな事はできませんよ。」

ブラックジョーク過ぎるよ…ジェイド…。

「まあ、ジェイドの旦那の冗談はさておき、どうして、アッシュは自分の居場所を教えたりしたんだ?」

もっともな考えだ…。

敵に情報を流した理由はかく乱させる為のウソなのか……?

もしくは………また別の意図が…?

「ああーーー!もう!しらねーーよ!聞こえたもんは聞えたんだ!!」

そう言って……。

その時のことを思い出す。

クズ呼ばわりされた事を。

「あー……クソッ……いけ好かねー…… それに胸糞悪ぃ! とにかく!早い事ザオ遺跡に向かおうぜ!」

ルークはそう言うと、再び歩き出す。

アニスはその姿に・・・ちょ〜〜っと不満・・・やっつけって感じ・・・って。

ナタリアは・・・まだ 表情がすぐれない。

「大丈夫?ナタリア?」

アルが、話しかける。

「鮮血のアッシュ……ルークにそっくりでしたわね?」

アッシュの姿を思い出していたのだ。

「確かにね……。 あれじゃないの?双子?とか? オレ、ファブレ家のこと……よく知らないけど、」

「それもあるかもな?生き別れの兄弟ってことだったりな。」

ガイも加わる。

「ファブレ公爵のご子息はルーク1人のはずですわ……。」

ナタリアは・・・納得してない・・・

冗談のつもりで言ったのだが・・・?

「わからないことを考えていても、しかたありません。今は導師イオンの救出が先決です。」

ジェイドが、割って入り・・・一先ずその件は置いておくこととした。









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