#48 セフィロトとは…
その道中。
「ところでイオン様。」
ジェイドが話しかける。
「彼らはあの場所で何をさせていたのです?あそこはセフィロトですね?」
そう聞いていた。
「大地のフォンスロットの中で・・・もっとも強力な場所の1つ・・・というところですか・・・?」
ナタリアが付け加えた。
「はい・・・ローレライ教団でセフィロトを守るためダアト封呪という封印を施してます。封印は導師にしか解けないのですが・・・ 彼らはそれをあけるようにと・・・ 封印をといたところで・・・何も影響はないはずなのですが・・・」
イオンは考え込む・・・
「ん? 影響がないなら何で封印してたの?」
率直な質問だ。
影響がないのなら・・・
封印なんてしなくて良いはず・・・
それに、イオンはあれ(・・)を使うと凄くしんどそうにしてるし・・・
イオンは・・・表情を固め・・・
「それは・・・教団の機密事項です。すみませんが、答えられません・・・」
機密事項・・・
「なら仕方ないね。」
「おいおい・・・あっさりしてんな・・・」
ガイが苦笑しながらこっちを見る。
「ただの興味本位で聞いただけ出しさ、機密なら仕方ないよ。無理に聞けないだろ?そんなのさ。」
ガイにそう言う。
「まっ それもそーか。お前が聞かなかったら 俺が聞いていたと思うしな。」
ガイもそれ以上は言わなかった。
「ふん!どーでもいいけどよ!さっさといこーぜ!」
ルークは・・・・
「なーにあれ!!」
アニスご機嫌斜め・・・
「・・・まぁまぁ」
そしてなだめる・・・
「はぁ・・・貴方もたまには怒っても良いと思うわよ?」
ティアがそう言う。
「そーだよ!」
アニスも・・・
「いやいや・・・怒ってもって・・・ はぁ〜〜 俺の役回りずっとコレだったし・・・ まぁ・・・ ちょっと思うとこあるけど、今は仕方ないんじゃない?」
ティアにそう言う。
「何がかしら?」
「ルーク・・・・ ヴァンさんにあってからだよ?あそこまで 毒舌って言うか そんな感じになったの。」
アルがそう言うと・・・
ちょっとティアが顔を暗くする。
討とうとしていた兄の話題だからか・・・?
「ああ・・・ゴメンゴメン!そんなつもりじゃないんだ。唯・・・ 」
アルは少し難しい表情をする。
「どうしたのですか?」
ジェイドが聞いてきた…
ずっと傍観してたのになんで?って思ったけど とりあえず。
「ルークが、ヴァンさんを凄く信頼してるってのはよくわかったよ。話じゃ、俺と同じ記憶障害で、彼を一番頼ってたんだと思う。」
アルがそう言う。
まあ・・・みんなもそれはわかっていたようだ。
一目瞭然だもんな・・・
「俺が・・・心配なのは盲目になりすぎてるって所・・・ 疑ってるわけじゃないんだけど・・・ 彼はあの六神将の長なんだし・・・ そこが心配かな・・・?」
アルがそう言う。
即ち、もし・・・ティアが言う事が正しく(何も言ってないが、討たなければならないほどの理由が正しく。)
ヴァンが・・・裏の顔を持っていたら・・・?の仮説だ。
ティアの兄なのだから・・・そんなことは考えたくない事でもあるから不安だけど・・・
「なるほど・・・」
ジェイドも・・・話を聞き納得したようだ。
「それにしても・・・貴方はたいしたものです。これで もし、記憶が戻ったりなんかしたら 一体どれだけの知識や身体能力がもどるんですか?」
ジェイドは笑っていたが・・・
いままでのような嫌味やからかいの様子が・・・少し薄い。
実際にかなり感心してるようだ・・・
だからこそ・・・
「・・・・・やめてって//」
少し照れてしまっていた。
「あっれ〜〜?アル照れてる???」
アニスがニヤニヤ・・・
「違うよ!!」
必死に否定!
すると・・・皆笑い出す・・・
「ああ!もう 笑わないでよ!イオンまで!!」
イオンも・・笑っていたのだ。
「ふふふ・・・ごめんなさい・・・」
そんな時。
「お〜〜い!!いつまでたらたらやってんだ!!さっさといくぞ!!」
ルークが大声で叫ぶ・・
「ほっ!ほら!ルークが呼んでるし!早く行くよ!!」
アルは駆け出した!!
「ふふ・・・彼も可愛いところ・・・あるんですね?」
ナタリアが、駆け出していく後姿を見ながら笑っていた。
「まったくです。何処かの誰かも見習ってもらいたいものですね。」
「誰かってのはきかねーことにするわ!」
ジェイドもいつもどおりの嫌味に・・・
ガイはわかっていて ノーコメント・・・
「さ!私たちも行きましょう。その誰かさんが、騒ぎ出す前に。」
ティア・・・ネタバレしちゃった・・・
そして、一同は砂漠の町である、ケセドニアへ向かって出発した。