小説『Tales Of The Abyss 〜Another story〜 』
作者:じーく()

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#51 デオ峠 襲撃・魔弾のリグレット




























「以前・・・ジェイドは俺のことがお守りに最適って言ってたけど・・・ ジェイドの方が扱い方上手いような気がするよ。」

休憩中・・・アルはジェイドにそう言っていた。

「はっはっは〜 年の功といった所ですかね?私もあなたのこと 少し認識改めましたよ!お人よしなだけでなく しっかりと相手を叱ったりも出来るんですね〜〜」

ジェイドは笑う・・・

「それは流石に失礼じゃないか・・・!」

「おっと失礼・・・」

ったく・・・もう・・・

「アル・・・ありがとう。」

そんな時、イオンがそう言って笑った。

「ん?・・・はは、俺もイオンには救われてるから、おあいこだよ。これで・・・アクゼリュスが救えれたら・・・返しても返しきれないほどの恩だよ?」

そう言って、アルも笑う・・・

「あ〜〜もう・・・アルがファブレ家の人だったらよかったのにぃ・・・」

アニスは頭を抱える・・・

「へ?」

「おやおや・・・アルにお金が溜まったら・・・ きっと求婚を迫られますねぇ・・・」

「いえいえ そ〜〜んなこと&#9825; でも、そうなったらぜひ!呼んでくださいね〜〜!!」

隠せない性格なんだな・・・

「たははは・・・・・・・」
















「ご主人様・・・大丈夫ですの・・・?」

ずっと・・・・険悪ムードだった為、中々しゃべれなかったのはミュウ、

特に・・・ アルとルークの険悪ムードに答えたようだ・・・

「うるせんだよ!ブタザル!!」

ルークはミュウを掴む…

「みゅうう・・・仲良くしてほしいですの・・・・」

ミュウは・・・寂しそうだ・・・

「けっ・・・」

ルークはそれ以上何も言わなかった。









休憩中に・・・


突然!



ドォン!!




「なんだ!!!」

銃声!

ルークの足元に着弾する!

「上だ!太陽の方向!」

ガイが叫ぶ!その先には、


「リグレット教官!」

ティアが叫ぶ!

「六神将か!」

アルも視認すると臨戦態勢に。

「てめー またイオンを攫いに来たのか!」

ルークも同様だ。

扱いが悪いが・・・こういうときはしっかりと守るんだ・・・ 苦笑


リグレットは・・・ティアを見て言う…

「ティア!何故そんな奴らといつまでも行動を共にしている!」

銃を構えたまま・・・だ。

油断は出来ない。

「目的は・・・ティア?」

ティアの方を見た。

「教官jこそ!なぜ イオン様を攫ってセフィロトを回っているんですか!?」

ティアは答えず、逆に質問返しをする。

「・・・人間の意志と自由を勝ち取る為だ。」

リグレットは・・・それには答えた。

「どういう意味です!?」

ティアの返しももっともだ・・・話が見えない・・・

「この世界は予言(スコア)に支配されている・・・ 何をするにも予言(スコア)に従うなど・・・おかしいとは思わないか?」

そう言うこと・・・か・・・


「予言(スコア)は・・・ 人が正しい道へと進む為の道具に過ぎません!」

イオンが割ってはいる!

「イオン・・・無理しちゃだめだ…」

よろめくイオンを制し、抑える。

「導師イオン・・・貴方はそうでも 多くの人は予言(スコア)に頼りきっている。酷いものは夕食の献立すら予言(スコア)に頼るほどだ!お前たちもそうだろ!!」

リグレットは銃を構えなおす。

「オレは違うけどな・・・!俺はイオンや、ここにいる皆の事なら・・・信じられる!だが・・・予言(スコア)なんてものに執着なんか無い!」

アルはそう返す。

それは、この世界の事を・・・人々よりすごしてないから言えることなんだが・・・

それはリグレットは知らない・・・

いわば一般人が使わない!といってるんだ。

相当な返しになるはず・・・

「ふん・・・ 貴様のこと・・・いつまでも知らないなどと思わないことだ。」

リグレットはそう言って銃口をアルに向ける。

「なに?」

「タルタロスでの乗務員の生き残りに貴様の事を聞いた。どうやら、貴様もそこの出来損ないと同じ、記憶障害だそうじゃないか?私を引っ掛けようとしても無駄な事だ!」

生き残り・・・

「出来損ないだと!!!」

怒りながら剣を引き抜いた。

「証拠を消すよりも・・・ 情報を集める事を優先したんですか・・・ 油断しましたね・・・」

ジェイドはそう答える。

あの時、生き残りはいないと判断したのはジェイドだからだ・・・

「 アルは別だけど!予言(スコア)に執着って そこまで酷くないよ!」

アニスはそう返した。

「ま、結局の所、頼った方が楽なんですよ。」

そこまで聞くとリグレットには十分だった。

「それが狂っているというんだ! ティア戻ってきなさい!」

あくまで・・・ティアを連れ戻したい・・・か・・・

なら・・・後ろには・・・

「兄さんの命令ですか!?」

ティアがそう聞く。

「そうではない・・・ だが・・・閣下も心配しておられる!」

そう言うと・・・

ティアは・・・考え込んだ・・・・

教官と学んだあの頃を・・・

兄が派遣し・・・そして、戦いのいろはを指導してくれた・・・あの頃を・・・

「今の私があるのは教官のおかげです!でも 私はまだ兄を疑ってます。はれるまでは・・・戻れません。」

キッパリと・・・拒否した。

「ティア!閣下よりもその出来損ないを選ぶというのか!?」

「また出来損ないって いいやがったな!!!てめぇ!!!」

ルークが駆け出そうとすると・・・

「 ッ!!そう・・・か・・・ 出来損ない・・・ そうか!お前たちだったのか!あの技術を持ち出したのは!」

ジェイドが人が変わったように・・・叫ぶ。

「あの技術…?」

アルはジェイドの方を見た。

「いけません!ジェイド!知らない方が良いことも世の中にはある!」

イオンが・・・ジェイドを止めた。

「イオン様・・・ご存知だったのですか・・・?」

ジェイドはイオンを見た・・

ルークは、

「なんだよ!俺をおいてけぼりにして!話を進めるな!」

そう叫ぶ・・・

「大丈夫だ!ルーク!」

アルが叫ぶ!

「なんでだよ!」

「オレもついていけてない!」

あんま強気でいえないけど・・・ッてか 普段だったら言わないけど キッパリ言ったほうが、話が早く先に進みそうだ!  苦笑

「お前には言ってねえ!!」

ルークはやっぱり不愉快だった様だ・・・





そんなルークをおいておき、問答は続く…

「誰の発案だ!ディストか!!」

「フォミクリーの事か・・・?それを知ってどうなる?」

「答えろ!!」

「賽は投げられたのだ!死霊使い(ネクロマンサー)ジェイド!」

リグレットは答える気は無いようだ。

「くっ・・・貴様!」

ジェイドは歯軋りをし・・・近付こうとするが・・・



ドォン!!!



「あぶない!!」


ガキィン!!

銃弾を弾き落とす!

「記憶無き超人(ロスト・アルテマ・メモリー)・・・アル!貴様はやはりかなりの脅威のようだ!」

銃弾を難なく弾く男をみて そう答える。

「ティアいつでも戻ってこい!」

そう叫ぶとリグレットは素早くこの場を去っていった。




「記憶無き超人(ロスト・アルテマ・メモリー)・・・? なんだよそれ・・・・・・」

弾いた手を見ながらそう呟く・・・

僅かながら・・・血が流れる・・・

本当に自分は何者なんだろうか・・・

唯の人間じゃいことはわかる・・・

ここまでのことが瞬時に出来るのだから・・・

(今は 考えるのはよそう… 守るために・・・この力を使うんだ。)

そう決心していた。


「クッ・・・ 冗談ではない!!」

落ち着いたアルとは裏腹に・・・ジェイドは感情をそのままだし、叫ぶ・・・

「ジェイドが・・感情をむき出しにするなんて・・・」

「大佐・・・?」

アニスとアルが側による。

「ッ・・・・ 失礼・・・ 取り乱してしまいました・・・」

だが、すぐにいつもどおりに戻るのは流石だろう・・・



「もう大丈夫です!行きましょう!」

そう言い・・・皆が歩き出す。

が・・・

ルークは・・・

「なんなんだよ!分けもわからねーことばかり話しやがって!待てよ!ふざけんな!どいつもコイツも俺をないがしろにして!俺は親善大使だぞ!!」

混乱・・・そして、自分以外は知っているという疎外感・・・

それらがルークにはかなり不快に感じていたようだ。

そこに・・・ティアが戻ってくる!

「いい加減にしなさい!いつまでも子供みたいに!」

一括する・・・

だが・・

「師匠(せんせい)は・・・師匠(せんせい)はそんな風に・・・俺を馬鹿にしなかった!わからないことは教えてくれた!師匠(せんせい)はいつも俺に優しかった!!」

哀しきまでの・・・

依存症だ・・・

「なら・・・貴方は兄がいなければ何も出来ない・・・ お人形さんなのね…」

ティアの言葉は冷たかった・・・

「なっ・・・なんだと・・・!」

ルークは目を見開く!

「 貴方・・・アルの言葉・・・ちゃんと理解してなかったのかしら? 比較されるのは彼はしっかりと自分の頭で考えて、自分の意思で行動してて、その逆 貴方はしっかりと考えを持ってないからでしょう!」

「また 俺を馬鹿にして!!アイツがなんだって言うんだ!!俺は・・・!!」

ルークは・・・そのことも・・・気にしていたようだ・・・

だが・・・ティアはさらにため息を吐く。

「もういいわ・・・ 唯1つ忠告しておくけど、貴方自分自身で考えるようにしないと いつか必ず後悔することになるわよ・・・」

ティアはそう言うと・・・そのまま去っていった。

「くそっ・・・・・・」

ルークは・・・納得できていなかった・・・

「みゅう・・・怒らないでくださいですの・・・」

唯一の味方なのは・・・ミュウのみ・・・

その声は今のルークにとっては、不快な声にしか聞えない・・・

「なら!俺に話しかけるんじゃねー!!お前ら・・・うぜぇんだよ・・・」

ルークは・・・そう言うと・・・

皆の方へと歩いていった。

もうアクゼリュスは目と鼻の先に迫っていた。







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